もっと詳しく

 積極的にF1旧型マシンでのテストを実施しているアルピーヌは、次戦シンガポールGP前にハンガリーで行うテストで、4人のドライバーを走らせる予定であると考えられている。

 アルピーヌは、2023年のF1デビューに向けて現リザーブドライバーであるオスカー・ピアストリのため、昨年型A521を使ったプライベートテストを頻繁に行うことを計画していた。しかしピアストリが来年マクラーレンに移籍することが決定したため、プランを変更することを決めた。今後のテストはピアストリを乗せずに実施、他のドライバーを起用する予定で、ジュニアドライバーのジャック・ドゥーハン、ビクトール・マルタンス、カイオ・コレらが候補となる。

アルピーヌ・ドライバー・アカデミーに所属するジャック・ドゥーハン
アルピーヌ・ドライバー・アカデミーに所属するジャック・ドゥーハン

 アルピーヌは、ジュニアドライバーの育成を進めると同時に、エステバン・オコンの2023年チームメイトを探さなければならない状況にある。チームは来週ハンガロリンクで2日間にわたるテストを開催する予定で、ここにはドゥーハンとともに、インディカードライバーのコルトン・ハータ、フェラーリのリザーブドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィを走らせる見込みだ。また、イタリアGPでF1デビューを飾ったニック・デ・フリースもメンバーに加わるものと考えられている。ハース所属のミック・シューマッハーも走るとの推測も一部でなされているが、シューマッハーはライバルチームの現ドライバーであるため、参加する可能性は極めて低いだろう。

 コルトン・ハータは、必要なスーパーライセンスポイントを獲得してF1参戦が認められれば、アルファタウリから来年F1デビューを果たすものと考えられる。そうなれば、アルピーヌは、レッドブルからアルファタウリ所属のピエール・ガスリー移籍の許可を得ることができる。

コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)
コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)

 しかしアルピーヌは、ガスリーを獲得できない場合の他の選択肢を用意しておく必要があり、来週走らせるドゥーハン、ジョビナッツィ、デ・フリースはその候補とみられる。

 今年アルファロメオのレギュラーシートを失ったジョビナッツィはフェラーリのサポートのもと、F1復帰を目指している。シーズン後半にはハースからFP1に参加することが決まっており、イタリアGPに続き、アメリカGPにも登場する予定だ。メルセデス傘下のデ・フリースは、イタリアGPでの優れたパフォーマンスにより、注目が非常に高まっている。

アントニオ・ジョビナッツィ(ハース)
2022年F1第16戦イタリアGPフリー走行1回目 アントニオ・ジョビナッツィ(ハース)

ニック・デ・フリース(ウイリアムズ)
2022年F1第16戦イタリアGP ニック・デ・フリース(ウイリアムズ)

 現在のF1レギュレーションでは、現行マシンでのテストはプレシーズンテストと最終戦後のアブダビテストに限定されている。しかし旧型マシンを使ったプライベートテストを行うことは可能で、この費用はバジェットキャップに含まれない。