アルファタウリF1のフランツ・トスト代表は、角田裕毅とニック・デ・フリースのどちらが来季2023年シーズンのリーダーになるかは、まだわからないと語った。
ピエール・ガスリーのアルピーヌ移籍により、アルファタウリは角田とルーキーのデ・フリースのコンビで来シーズンを戦うことになった。
2021年からメルセデスのリザーブドライバーを務めてきたデ・フリースは、2022年の第16戦イタリアGPにアレクサンダー・アルボンの代役としてウイリアムズから出場。予選・決勝ともにチームメイトのニコラス・ラティフィを上回り、9位フィニッシュを果たしてポイントを獲得した。
F1でのレース経験はこの1戦のみとはいえ、デ・フリースは2019年のFIA F2チャンピオンであるとともに、ABB FIAフォーミュラE世界選手権でも2020/2021年シーズンにタイトルを獲得しており、その実力は折り紙付きだ。
3年目のF1シーズンを迎える角田と、その5歳年上でより豊富な経験を持つデ・フリースのどちらがアルファタウリを率いる『リーダー』になるのか。レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、デ・フリースがチームを率いていくべきだと発言していた。
一方、アルファタウリのトスト代表はメキシコGPを前に、これとは異なる見方を示した。トストは会見でマルコの意見について問われると、彼に同調することはせず、「それはいずれわかることだ」と返答するにとどめた。
「最も大事なのは、ドライバーに競争力のあるクルマを提供することだと思う。そうすれば、ふたりともマシンを簡単にセットアップできるようになるし、いいパフォーマンスを発揮することができる」
「このふたりのドライバーのうち、どちらがより速くなるのだろうか? それはこれからわかることだよ。まだ私にもわからない」
マシン開発の重要性を強調し、リーダー問題については明言を避けたトストは両ドライバーへの信頼を語り、来シーズンへ意気込んだ。
「角田とデ・フリースともに高いポテンシャルがあるから楽しみだ。ふたりとも速い」
「私たちは成功したシーズンを送ることができると思う」