11月19〜20日にかけて、東京都新宿区にある東京都庁周辺で開催される『ZEV-Tokyo Festival』。開催初日となった19日の11時よりオープニングセレモニーが都庁通りで行われ、高星明誠がステアリングを握るフォーミュラEマシンを含め、さまざまなZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)がデモ走行を行った。
CO2を排出しない環境先進都市『ゼロエミッション東京』の実現に向けZEV普及を進めている東京都。そんな東京都がZEV普及活動の一貫として開催したイベントが『ZEV-Tokyo Festival』だ。
東京都は2024年の東京ビックサイト周辺でのFIAフォーミュラE世界選手権開催に向けた協定をフォーミュラEオペレーションズと締結したこともあり、会場には2022年シーズンまでフォーミュラEで使用されたフォーミュラEのGEN2カーが登場した。
オープニングセレモニーには小池百合子東京都知事が登壇。「今、私たちは気候危機とエネルギー危機に直面しております。東京都は、CO2を排出しない環境先進都市『ゼロエミッション東京』。その実現に向けましてさまざまな分野で脱炭素化の動きをとっております。それをなんとしても加速させていかなければならない、このように考えております」と、ZEV普及へむけた考えを語った。
「モビリティの分野で見ていきたいと思いますけが、東京都は都内で新車販売されている乗用車を2030年までに、また2輪車につきましては2035年までに100%非ガソリン化を目指しております、これはつまり、走るときにCO2を出さないということです」
「ZEVの普及を一気に進めるということで、先日電気自動車のF1とも言われるフォーミュラEを2024年の春に東京で開催をするという協定を、大会主催者と結んだところでございます。そして今日はこちらにフォーミュラEのクルマ、そしてEV車両、水素エンジン車、さらにはバイオ燃料車など、新たな技術を活用したカーボンニュートラルな車両が、ずらっとこの都庁前に並べているところでございます」
「ZEVってかっこいいじゃない。そして地球環境にもいいよね。もっと使ってみよう。乗ってみたい。そういうふうに皆さんに思っていただけるよう。ZEVを身近なモビリティとして、そして東京でZEVが風を切るという、そのような社会を目指していきたいと思っています。そしてサスティナブルな社会、持続可能な社会をみんなで作ってまいりましょう」
そして、小池知事の合図で高星明誠がステアリングを握る日本をイメージしたスペシャルカラーシングのフォーミュラEマシンを先頭に、松田次生がステアリングを握るニッサン・リーフ・ニスモRC、大嶋和也がステアリングを握る水素エンジン搭載のトヨタ・カローラ・クロスH2コンセプトなど、8台のZEVが登場。モーター駆動の電気自動車、水素エンジン車がそれぞれのサウンドを奏でながら都庁通りをパレードした。
なおオープニングセレモニーでは、松田次生がステアリングを握るニッサン・リーフ・ニスモRC、そして6社水素エンジン研究チームの水素エンジンバギーの助手席に小池都知事も同乗。同乗走行を終えた小池都知事は「とても静かで、そして加速がいい。水素エンジン車もEVレーシングカーも“ごつい”のですけど、地球に環境には優しい。この辺がとても魅力的です。(ZEVが)これからのモビリティの重要な担い手になるということを、今日は改めて体感させていただきました」と語った。
デモランは都庁通りに設けられた長い直線の特設エリアで行われた。走行後には、各車両の撮影タイムもあり、整理券を受け取った観覧者が続々とカメラを向ける姿も見られた。
『ZEV-Tokyo Festival』は明日11月20日も開催される。なお、フォーミュラEのデモランは19日のみとなり、20日は走行はないためご注意を。フォーミュラEのデモランは行われないものの、20日もニッサンe.ダムスのフォーミュラEマシンが第二庁舎1階前広場に展示されるほか、さまざまなZEVの走行が予定されている。
さらに、他にもさまざまなEV活用事例が展示されるほか、都民広場では、NHK・Eテレ『おかあさんといっしょ』等でおなじみの上原りささんとZEVを学ぶステージイベントなども開催される。
イベントの詳細は『ZEV-Tokyo Festival』のオフィシャルサイト(https://zev-tokyo2022.com)を確認してほしい。未来の自動車の姿を間近に感じ取ることができるイベントなだけに、レースファン、そして自動車ファンにとって見逃せないイベントだ。