もっと詳しく

 11月に開催されるWEC世界耐久選手権の2022年シーズン最終戦バーレーン8時間レースをもって、ニック・タンディが2年間を過ごしたコルベット・レーシングを去ることが明らかになった。

 37歳のタンディは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツに残るポルシェ963のふたつのシートのうちのひとつに収まり、以前所属していたドイツメーカーへ復帰するものと噂されている。

 タンディは2021年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTLMクラスにトミー・ミルナーとともに参戦し、ラグナ・セカ、ロングビーチ、バージニアでの優勝でポイントを稼ぎ、選手権2位に輝いている。このときは、チームメイトのジョーダン・テイラー/アントニオ・ガルシアが2連覇を達成していた。

 2022年シーズンはミルナーとともにWECのLMGTEプロクラスへとフル参戦を開始し、第4戦のモンツァ6時間レースでクラス優勝を飾っている。

 6月に開催されたル・マン24時間レースでリタイアを喫したこともあり、タンディとミルナーは最終戦を前にした世界耐久ドライバーズ選手権ではランキング6位にとどまっている。

2022年WEC第4戦モンツァ LMGTEプロを制した64号車シボレー・コルベットC8.Rのニック・タンディとトミー・ミルナー
2022年WEC第4戦モンツァ LMGTEプロを制した64号車シボレー・コルベットC8.Rのニック・タンディとトミー・ミルナー

 この2年間はポルシェの公式ドライバーではなかったものの、タンディはポルシェ911 GT3 Rでトタルエナジースパ24時間レース、ニュルブルクリンク24時間レース、NLSニュルブルクリンク耐久といったレースに単発で出場しているほか、自身がマネジメントするJTRポルシェカレラカップGBチームとのつながりも保っている。

 ポルシェは現在のところ、この件に関して公式な声明を出していない。

 なお、プロクラス消滅に伴い、コルベット・レーシングは2023年はLMGTEアマクラスへと移行することが明らかとなっている。

 同時にIMSAでは1台のコルベットC8.R GTDでGTDプロクラスへの参戦を継続し、レギュラードライバーのテイラー/ガルシアに、長距離レースではミルナーが加わる予定だ。