11月20日、GTワールドチャレンジ・アジアやヨーロピアン・ル・マン・シリーズ等で活躍するCARGUY Racingが、静岡県小山町の富士スピードウェイショートコースで、『CARGUY RUN』と題したイベントを行った。レーシングチーム単独のイベントとしてはなかなか類をみないほどの大規模なイベントで、集まった多くのクルマ好きがイベントを楽しんだ。
このイベントは、富士スピードウェイ東ゲートそばにファクトリーを構えているCARGUY Racingが11月19日に御殿場巨大工場で開催した『CARGUY NIGHT』に続くもの。初日は工場でスーパーカーオフ会や立ち技打撃格闘技RISEのエキジビションマッチ、TRFのYU-KIさんのライブなどのイベントをフード&ドリンクとともに楽しみ、そのままイベント参加者は宿泊。この日は富士スピードウェイショートコースで走行を楽しんでもらおう……というものだ。
午前にはスポーツ走行等が行われ、昼からはリバティウォークのデモラン、フォーミュラドリフト車両の同乗走行などが行われた。ただ、この日の富士スピードウェイは午後から雨となってしまい、ドリフト同乗走行、さらにその後行われたレーシングカーの同乗走行はウエットコンディションのなか行われることになった。
それでも、レーシングカーの同乗走行は「1000人くらい乗せたと思います」と非常に多くの来場者が楽しんだ。今季GTワールドチャレンジ・アジアのチャンピオンカーとなったCARGUY Racingのフェラーリ488 GT3、さらにスーパーGT GT300クラスで活躍するPACIFIC Hololive NAC Ferrari、CARGUY Racing、メンテナンスを行うCOMET RACINGのランボルギーニ・ウラカンGT3やホンダNSX GT3、メルセデスAMG GT4など、蒼々たるレーシングカーの同乗を楽しんでいた。
ウエットとなったことから、当初予定されたタイムスケジュールも変更し、予定よりも多くのファンが同乗走行を楽しんだが、この日も木村は自らメガホンをもち、イベントを盛り上げようと走り回った。また、ケイ・コッツォリーノや川端伸太朗、横溝直輝、そして木村がレースを始めるきっかけとなった織戸学、また細川慎弥や佐藤晋也、佐藤駿介、小山美姫といったドライバーがイベントに参加した。
2日間に渡るイベントを終え、木村は「とにかくゲストに楽しんでもらいたいという気持ちでした。レーシングカーは敷居が高いですが、クルマのもつ楽しさやカッコ良さを、今日来場された若い方や、お子さまにも楽しんでもらえたのではないかと思います」と2日間のイベントについて語った。
「初日の『CARGUY NIGHT』もそうですが、私は“派手なことをやりたい”わけではないんです。“カッコいいものを追求したい”だけなんです。例えばハリウッドの世界でも、クラブがあってカッコいいスーパーカーが出てきて、美女が出てきて、クルマのバトルがある。カッコ良さのお約束ですよね。でも公道ではそんなことはできないので、日本でもそういう世界観を実現できるとみせたかったんです」
「『CARGUY NIGHT』ではクラブ、スーパーカー、音楽と楽しんで、次の日はクルマでドリフトなど非日常を楽しむ……。そんなイベントを表現できたのではないでしょうか」
荒天になってしまったこともあり、予定していたフェラーリ・エンツォやモンツァのデモランは実現しなかったが、この日もイベントは無料ということもあり、多くのクルマ好きが富士での一日を楽しんでいた様子だった。もともと“自動車冒険隊”としてスタートした“カッコ良さ”を求める木村の思いが表れたようなイベントになったと言えるだろう。