アルファタウリの角田裕毅は、今週末の2022年F1第19戦アメリカGPに向け、バンピーな路面のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)でF1の新世代マシンがどのような動きを見せるのかということに関心を持っていると語った。
3年ぶりに開催された日本GPで、F1ドライバーとして初めて鈴鹿を走った角田。大雨の影響を受けたレースで入賞は叶わなかったが、初の母国レースを楽しんだと振り返った。
「鈴鹿を振り返ると、母国でのレース経験全体を本当に楽しみました。日本でF1レースに出ることは僕の夢だったので、FP1でのファーストラップは感動的でした。でもその後は自分をリセットして、通常のメンタリティに戻りました。それでも多くのエネルギーとアドレナリン、そして興奮を感じました。結局ポイントを獲得できなかったのは残念でした。レース後に日本で数日過ごすことができたこともよかったです」
チームメイトのピエール・ガスリーも、鈴鹿でのレースは「すべてが特別だった」と語った。
「いつものように日本には独特の雰囲気があった。特に3年ぶりにホンダのドライバーとして行って、心が動かされた。チーム全体に対して熱心な応援があったし、群衆のなかにあったフランス国旗の数に驚いたよ。すべてがとても特別だった」
今週末からはアメリカ大陸でのレースとなり、その初戦はサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)でのアメリカGPだ。昨年は週末を通して約40万人もの観客が訪れたグランプリだが、バンピーな路面を心配する声もあった。今年はすでに再舗装が行われており、ガスリーも路面の改善を願っているとコメントした。
「これからはオースティンに向かうが、またしてもとてもクールな会場だ。昨年は大勢の観客が来場した。アメリカでは毎年F1の人気がますます高まって盛り上がっている」
「昨年オースティンを出発した時のことを覚えているよ。空港は、アメリカの各地に帰るファンでもう一杯だった。COTAに行っていない乗客はいなかったようだね! アメリカ人はエンターテインメントの王様だから、雰囲気は特別だ。冬の間にそうした雰囲気を楽しんだよ。NBAやNFLなど他のスポーツの試合を観戦して、アメリカでしばらく過ごしたんだ。彼らはイベント開催のやり方を分かっているから、今週末に向けて本当に興奮している」
「コース自体も楽しめるよ。第1セクター全体が超高速でリズムがあり、ライン取りをとても正確にする必要がある。なぜならひとつのコーナーを通過するやり方が、次のコーナーを通過する時に影響するからね。だから全体的に難易度が高いコースだ」
「たとえCOTAでの僕の記録がそれほど優れたものではなくても、今シーズンのスクーデリア・アルファタウリでの最後の4戦を好調のうちに終えたい。ここでは何度かリタイアを経験して、昨年はメカニカルトラブルだった。だから笑う気分ではないけれど、今回変化を期待するいい理由になる」
「コースはいつもとてもバンピーだ。この世代のマシンは、乗り心地の面ではとても面倒なことになりそうだと思う。今年のマシンはとても硬いので、誰にとっても大きな課題になるだろう。でも今年の初めに、MotoGPのレースに間に合うように一部のセクションが再舗装されたことを知っているので、改善されていることを願うとしよう」
一方角田は昨年のアメリカGPで9位に入賞しており、今年も入賞を狙いたいところだ。ガスリーと同じく路面を気にしているが、バンプに備えつつ、高速コーナーでもパフォーマンスを発揮できるようなセットアップを見つけることが必要だと述べた。
「これからはオースティンがあります。昨年はQ3に進出して9位でフィニッシュし、自分としてはなかなかうまくいきました」
「実際のところ、ある意味でこのコースは鈴鹿とかなり似ています。特に最初のコーナーの後はS字セクションに少し似ています。レースウイークを通して徐々にペースを上げていく、いつものアプローチを取るつもりです」
「うまくいけばFP2ではピレリのタイヤテストを行うことになります。鈴鹿では雨のせいで実施できませんでした。準備のために30分多く走行することができるので、役に立つでしょう。それを最大限に活用して土曜日はQ3進出を目指し、日曜日にはポイントを獲得するつもりです」
「コースはかなりバンピーです。昨年の記憶が正しければ、セクター1では特にそうでした。一部のセクションは再舗装されたとはいえ、そこで新世代マシンがどのように動作するのか興味深いです。バンプに備えてマシンのセットアップを変えることは、特に高速コーナーでパフォーマンスを求めるのならいいやり方ではありません。だからその中間を見出す必要があります。そうすることができて、コースとうまく合わせられることを期待しています。コースの雰囲気は素晴らしいですし、全体的に楽しめる週末になるはずです」