前戦F1日本GPでマックス・フェルスタッペンがドライバーズ選手権2連覇を達成したレッドブルとHRCは、コンストラクターズ選手権制覇に王手をかけてアメリカGPに乗り込んできた。
日本GPで今シーズン5回目の1-2フィニッシュを飾ったレッドブルのコンストラクターズポイントは619点。これに対して、選手権2位のフェラーリは454点。その差は165点あり、アメリカGPを終了した時点でレッドブルがフェラーリに147点以上の差をつけれていれば、レッドブルが3レースを残してコンストラクターズチャンピオンの座に就く。
つまり、レッドブルはアメリカGPでフェラーリとの差を19点以上縮められなければ、タイトルを確定させることができる。これは、たとえフェラーリが1-2フィニッシュ(43点)を飾っても、レッドブルが3位と4位(27点)でチェッカーフラッグを受ければよいので、絶対的に有利な条件となっている。
いずれにしても、今シーズン、レッドブルがコンストラクターズ選手権を制するのは確実な状況で、それは裏を返せば、2014年以降のV6ハイブリッドレギュレーション下で、コンストラクターズ選手権連覇を続けてきたメルセデス時代に幕が降りることを意味する。
レッドブルにとっては、2013年以来の王権復活となる。ホンダは今シーズンもパワーユニットを開発・製造しているが、2021年限りでパワーユニットマニュファクチャラーとしてのF1参戦を終了しているため、パワーユニットのコンストラクター名は『レッドブル・パワートレインズ(RBPT)』となっている。
したがって、公式記録のコンストラクターズチャンピオンに『ホンダ』の名前が刻まれることはないが、レッドブルは「この偉業はホンダのサポートがなければ達成できなかった」(クリスチャン・ホーナー代表)と、日本GP以降、エンジンカウルに『HONDA』のロゴを復活させ、喜びを共有しようとしている。ホンダが最後にコンストラクターズ選手権を制したのは1991年。ホンダは2025年シーズン末まで、HRC(ホンダ・レーシング)がレッドブル・パワートレインズへのパワーユニット技術サポート継続することを発表している。
いよいよレッドブル&HRC時代の幕が開けようとしている。