ダニエル・リカルドはレースから1年間離れることを望んだが、2023年にレッドブルのサードドライバーとしてF1への関わりを続けることは「次善の策」だと考えている。
今週初め、レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコは、リカルドが8回のグランプリ優勝のうち7回を飾ったレッドブルに戻るだろうと示唆したが、クリスチャン・ホーナー代表は、チームと彼の間の契約はまだ締結されていないことを明らかにした。
だがリカルドが受け入れるべき契約はある。しかしながらホーナーは、リカルドが最終的に元のチームに戻る場合、彼の役割は開発とマーケティングの分野に限られると明言した。
「ダニエルには大きな個性がある。今年の彼のパフォーマンスを見るのは残念だった」とホーナーは語った。
「彼は今シーズン、もっと多くのことを望んでいたと思う。だが彼は今もF1のビッグネームで重要人物のひとりだ。それにもちろんレッドブルのジュニアドライバーだった時代がある」
「マーケティング面において最近のレーシングドライバーに要求されることについて、我々はチームとして非常に活動的だ。多くのショーランやイベントを行っている。ダニエルのような経歴とチームとの経験を持ったドライバーをグループに擁することは、我々にとって財産となる」
「つまり彼はF1に引き続き関わりを持てる。もちろん我々は彼にシミュレーター作業を任せられるし、いくつかのイベントに参加させることもできるだろう。彼が契約にサインすればの話だがね! しかしすべてが明らかになるのは、彼が契約にサインした時だと考えている」
リカルドは、自身の将来について答えよりも疑問が多いこの時期に、レッドブルのオファーはタイムリーな提案だと考えている。
「来年はレースシートと競争から少し離れたいと考えていた」とリカルドはアブダビで説明した。
「この2年間は明らかに苦労があって骨の折れる時期だったから、サマーブレイクの後にはもう自分が何をしたいか、自分にとって何が最善かということがはっきりしていた」
「『次善の策は何だろう?』と考えた。考えれば考えるほど、あるレベルでトップチームに関与することが望ましいことだとはっきりしてきた」
「でもこれはまだ決まっていない。だから表に出て発表していないんだ。まだ決まっていないというのが本当のところだからね。でも今なら明らかに、現時点で最も可能性の高い選択肢だと言える」
リカルドにとって、サードドライバーとしてレッドブルに関わることは、F1と繋がりを持つことだけでなく、ある時点で彼の2024年に向けた野望を明確にすることでもある。
「正直なところ、それがある意味でいい部分でもあると思う。情熱を燃やしてハングリーになり、これまでにないほどにモチベーションを高められるかもしれないし、『これが正しいことだ』と思わせてくれるかもしれない。そうなったらとてもうれしく思うだろう」
「レースでは好調と不振を経験するものだが、それでも僕は人生にとても満足しているし、いい人生を送る幸運に恵まれている。だから来年戻ってくることに興味がなかったら、代わりにすごくクールなことをやっているに違いないよ」