7月にイタリアのモンツァで行われたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ第3戦でGTEクラスのトップチェッカーを受けていたアイアン・リンクスが、決勝後の失格処分に対する抗議に勝訴し、2カ月半の時を経てGTEクラスの優勝を確定させた。
7月3日に行われた4時間レースにおいて、ダビデ・リゴン/クラウディオ・スキアボーニ/マッテオ・クレッソーニ組の60号車フェラーリ488 GTE Evoは、リゴンがGTEクラスのトップチェッカーを受けていた。
チェッカー後のクールダウンラップ、60号車はチームメイトのアイアン・デイムス83号車フェラーリに押される形でパルクフェルメに戻ってきたが、この事実に対してスチュワードは「フィニッシュからパルクフェルメに入るまでは、パルクフェルメルールが有効となり、したがって他の競技車の助けを得てはならない」との判定を下し、失格処分となっていた。
これを不服としてアイアン・リンクス側は控訴していたが、第5戦を前にした9月22日になってFFSAのナショナル裁判所により、アイアン・リンクスの勝訴が確認された。
モンツァでのクラス優勝により25ポイントが与えられたことにより、アイアン・リンクスの3名のドライバーはランキング2位につけることとなった。
ランキング首位はクリスチャン・リード/ジャンマリア・ブルーニ/ロレンツォ・フェラーリ組のプトロン・コンペティション組のポルシェで、アイアン・リンクス組の3人には13ポイントの差をつけている。
失格となった60号車に代わり、当初モンツァではプロトンがクラス優勝に繰り上がっていた。また、当初2位に繰り上がっていた木村武史組のケッセル・レーシングのフェラーリは、このレースの3位というリザルトが確定したことになる。
全6戦で争われる2022年のELMSは今週末の9月25日に、第5戦のスパ・フランコルシャン4時間レースが開催される。