11月22日、2022年F1最終戦の開催地であるアブダビのヤス・マリーナ・サーキットでF1全10チームが参加する2023年用タイヤテストが実施された。ハースF1チームからは来季F1復帰を果たすニコ・ヒュルケンベルグと、若手枠からピエトロ・フィッティパルディが走行した。
2022年F1第22戦アブダビGPで、2023年のケビン・マグヌッセンのチームメイトとして発表されたヒュルケンベルグは、このアブダビテストでハースF1からのデビューと初走行を果たし、チームが予定していたピレリの来季用タイヤテストに取り組んだ。
自身のカーナンバーである27番をつけてVF-22のステアリングを握り計110周を走破し、1分27秒000というベストタイムで19番手となったヒュルケンベルグは「良い仕事ができた一日だった」とハースF1での初走行を振り返った。
「順調に走行できたし、目標だった多くのインプレッションとデータを集めることもでき、無事にプログラムを消化することができた。チームとは今後数週間のうちに(テスト結果を)調査して検討し、分析を行うべき多くのことがある。今日は2023年用のタイヤについて学ぶ日だった。タイヤの特性を学んだし、こうしたテストデーでは何かを試す少しの時間もある」
「今日については満足しているし、よかったと思う。一日の終わりに向けて多少疲れが出たけど、正直なところ予想以上にうまく対処できたから問題はない。これからの(開幕に向けた)3カ月で懸命に準備をするよ。僕には計画があるし、何をしなければいけないかも分かっているからね」
また、ハースF1のテスト兼リザーブドライバーを務めるフィッティパルディは、若手ドライバーテストも兼ねてアブダビテストに参加。アブダビGPでのフリー走行1回目に続き、テストでは2023年型タイヤを履いた2022年型マシン『VF-22』で走行を重ねた。
フィッティパルディは計99周を走破、1分27秒172で21番手となったものの、「素晴らしいテストだった」と語っている。
「新しい2023年のタイヤで100周弱のテストを行った。今回も走行中はかなりいい感触があったし速さも出すことができた。テストプログラムも順調に進めることができたから、僕としてはとてもポジティブな一日だったよ。この機会を与えてくれたチームに感謝している」
そしてハースF1の小松礼雄エンジニアリングディレクターも、テストに参加したヒュルケンベルグとフィッテパルディ両ドライバーの仕事ぶりを称賛した。
「今日はニコ(ヒュルケンベルグ)を迎え、素晴らしい一日になりました。午前中はパワーユニットのトラブルがありましたが、最終的に彼は110周を走り切りました。久しぶりにマシンに戻ったにしては、本当に素晴らしい仕事をしてくれたと思います。来年に繋がる多くのテストも行うことができました」
「もう1台のピエトロ(フィッテパルディ)は99周を走りました。いつものように彼は準備万端で、フィードバックも優れていました。今日の彼はミスもせず、本当に順調な一日を過ごしてくれました。全体的に今日のテスト内容にはとても満足しています」