9月23日、栃木県のモビリティリゾートもてぎでMotoGP第16戦日本GPのフリー走行1回目(FP1)が行われた。3年ぶりにMotoGPマシンが多くの日本のファンの前で走行したが、コース上、パドック、コースサイドなどで見つけた各種トピックスをお届けする。
■中上貴晶のグローブ
IXONのサービスでは、レーシングスーツのほか、中上の右手のグローブが用意されていた。前戦アラゴンGPの転倒で負った怪我により、薬指と小指を手術して包帯を巻いているため、広げる必要があったためだ。
IXONの担当者は「ヨーロッパだと縫う機械があるけど、日本には持ってこれなかった。だから広げて対応するしかないんだよ」と説明。
中上もメディアスクラムの際に、グローブのモディファイのことを説明したが、そのほかバイクでもグリップ外側に「ゴムを足してエッジの部分を盛り上げるような感じ」でカスタムしていると語った。予選日も走行を行うが、なんとか回復して欲しい。
■中須賀克行がMotoGPを視察
MotoGPクラスのFP1の開始時に先日全日本ロードでチャンピオンに輝いた中須賀が1コーナー付近のコースサイドで走行を見ていた。終始真剣な表情で次は2コーナー、次のコーナーとどんどん進んでいった。
ヤマハのMotoGPマシンであるYZM-R1のテストライダーとして、同じヤマハ勢、そしてライバルたちの走り方を研究していたようだった。
2018年以降は日本GPでのワイルドカード参戦をしていないため、来年は日本GPに出場することを期待したい。
■マルク・マルケス、新スイングアームを使用
アラゴンGPで復帰したマルケスだが、アラゴンGPそして日本GPでもミサノテストで登場した新しいスイングアームを継続して使用した。
ホンダはアルミニウムやカーボンのスイングアームを近年試していたが、カレックスのアルミニウム製スイングアームをマルケスのみ使用している。
「どちらが優れているかはまだわからない」とのことだ。
■アレックス・リンス、新リヤウイングを使用
リヤウイングは初めにアプリリアがテストし、ドゥカティがここ数戦実戦で投入している。
そしてチーム・スズキ・エクスターが日本GPで初めてリヤウイングをテストした。アレックス・リンスのみがセッション途中で装着したが、津田拓也がすでにテストコースでテストしたものだ。
津田がジョアン・ミルのマシンでなく、テストチームのマシンで参戦していたら津田につけられたようだ。
■マルケスが長島哲太へアドバイス
FP1でマルケスは長島哲太の後ろにつき走行をした場面があった。長島がメディアスクラムでマルケスにアドバイスをもらったと語っていたが、何をアドバイスしたのかを筆者がマルケスに質問した。
「ただ楽しむことだ。(Just enjoy!)昨日彼にとてもプレッシャーがかかっていたということだよ。MotoGP初参戦でトップ10に入ることはできないし、ポイントを獲得することは難しい」
「僕たちもホンダも彼にプレッシャーをかけるつもりはない。だから週末を楽しむことを信じているよ」
■レミー・ガードナーの新ヘルメット
木曜日は会見で中上貴晶、マルク・マルケスのスペシャルヘルメットが公開されたが、この日レミー・ガードナーがニューヘルメットを使用した。
ガードナーは今年からKabuto F-17 RACINGを使用しており、OGKのブースで本人にお披露目。これまでデザインを行っていたのはStarlineだったが、新作はBargy Designのデザイナーが施したものとなる。
また、Moto3クラスの鈴木竜生もスペシャルヘルメットを使用している。