11月26日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで、ホンダレーシングスクール鈴鹿・カートクラス(HRS-K)の特別講習会が行われ、HRSのアンバサダーに就任したセルジオ・ペレスが登場。スクール生とともにデモンストレーションレースに参加したほか、スクール生に向けて行われたQ&Aセッションでは、これまでのレースキャリア、そしてF1参戦で得た知見を伝えた。
ホンダとレッドブル・グループはさらなるパートナーシップの強化について合意したことを10月5日に発表。その際に、ペレスがホンダレーシングスクール鈴鹿(HRS)のアンバサダーに就任することが発表された。アンバサダー就任発表から2カ月に満たない中、11月27日にもてぎで開催される『ホンダレーシングサンクスデー2022』への出演のためペレスが来日。これにより、HRS-Kの特別講習会への初訪問が実現することになった。
ただ、プライベートジェットでの日本到着が遅れたこともあり、当初予定されていたスクール生それぞれへの走行指導は叶わなかったが、「僕もみんなと走りたい」というペレスの強い希望で、もてぎに集結したスクール生とのデモンストレーションレースが実現した。
デモンストレーションレースでは、「みんなの走りが見たい」という本人の意向もあり、最後尾からスタートしたペレス。事前に入念なコースチェックをする間もなかったが、ローリングスタートからスクール生の背後にピタリと着いて、さすがF1ドライバーと言える走りを披露した。
しかし、デモレース中盤にスロットル系に違和感を感じたペレスは2度ピットイン。しかし、ここでスクール生との走行を終えることは望まず、2度目のピットインの際にはすぐに代わりの車両を手配する。
再びコースインを果たしたペレスはスクール生とともにチェッカーを受け、その後はスクール生たちに向けて自らの走りを見せるべく、単独で数周のデモンストレーションランを実施。走行を終えたばかりのスクール生たちは、ヘルメットを脱がず、そのままペレスの走りに釘付けとなっていた。
コースでの走行終了後は、スクール生向けのQ&Aセッションが行われ、スクール生はみな英語で、直接ペレスに質問を投げかけると、ペレスも熱心にひとつひとつの質問に答えた。このQ&Aセッションの模様はまた別項でお届けする。
4輪ドライバー育成に関しては、レッドブルとの協力関係の継続・強化を進めるHRS Suzuka。長きにわたり、多くのトップドライバーを輩出してきたHRS Suzukaにとっても、海外の現役F1ドライバーが訪問し、スクール生ともに走ったことは今回が初めてとなる。F1トップチーム、レッドブルのドライバーがHRS Suzukaのアンバサダーとなり、世界トップレベルの技術やメンタリティをスクール生に直接伝える取り組みは、世界を目指すスクール生の成長を支える大きな後押しとなりそうだ。