アルファタウリの角田裕毅は、今週末の2022年F1第20戦メキシコGPに向け、今シーズンの残りの3戦でさらなるポイントを獲得するためにも、メキシコではクリーンな週末を過ごすことが必要だと語った。
前戦アメリカGPでは、レースの前にレッドブル社の共同創設者で、オーナーでもあるディートリッヒ・マテシッツが亡くなり、角田はマテシッツに少しでも恩返しをしようという思いで走っていたと明かした。そしてその言葉通り角田は9位でフィニッシュし、13戦ぶりとなる入賞を果たした。
「チャンピオンシップ争いでハースを抜くことはできませんでしたが、オースティンで9位に入賞してポイントを獲得できたのはうれしい驚きでした。グリッドペナルティで19番手からのスタートだったのでなおさらです。体力的にはかなりきついレースでしたが、走行を楽しみ、いいオーバーテイクを何度か決めることもできました」
「3日間のうち予選が弱点だったとはいえ、全体的に先週末の中団のなかで僕たちはかなり競争力があったようです」
今回のメキシコGPでは、FP1をレッドブル育成ドライバーのリアム・ローソンが担当するため、角田の走行はFP2からとなる。低速でトリッキーなセクター2が気に入っているという角田だが、ポイントのためにもクリーンな週末を過ごしたいと述べた。
「メキシコシティが高地にあることもあり、メキシコのコースではかなり異なるドライビングをすることになると思います。空気が薄いのでダウンフォースを最大にして走りますが、そうしたとしても走行中のダウンフォースが小さいと感じるでしょう」
「初めて現地でレースをした昨年は少し不思議な感じがしましたが、それでもすぐに適応することができました。特に1回のフライングラップで自分のパフォーマンスに満足できたのを覚えています。メキシコを楽しんでいました。コースでは、特に低速でトリッキーなセクター2が気に入りました。マシンがスライドするのが楽しくて、カートのことを思い出しました! ブレーキングゾーンで適切なドライビングをすることがとても重要です」
「僕はFP1では走りません。リアム(・ローソン)が代わりに僕のマシンでセッションを行います。そのためブレーキングに自信を持つにはFP2がとても重要になります」
「昨年は予選でトップ10に入りましたが、エンジン交換のためにグリッド後方からスタートしなければなりませんでした。その後のファーストラップでの接触のせいで、僕のレースが終わってしまったのは残念でした。僕たちは今年最後の3戦でさらに多くのポイント獲得を目指さなければならないので、クリーンないい週末にすることが必要です」
一方チームメイトのピエール・ガスリーは、アメリカGPではふたつのペナルティを科され入賞を逃した。それでもいいバトルをし、速いペースで走れていたと振り返った。
「オースティンでの日曜日には、確かにあったマシンのポテンシャルをポイントに結びつけることができなかったが、ポジティブな面もあった。何度かいいバトルをしたし、ペナルティを受けるまでは7位を争っていた。ペースはとても速かったしね。まだあと3戦あるが、好調に終えたいと思っているよ」
ガスリーは昨年のメキシコGPで予選4番手、決勝では5位と好成績を残している。メキシコで速く走るための方法はわかっているといい、今年も結果を残したいとガスリーは意気込みを語った。
「僕はメキシコでは調子がいいことが多い。昨年は予選5番手で、決勝レースでは4位になった。標高が高いのでユニークなコースだ。マシンにとっては極限の状態だが、ここをドライブするのは好きだよ。グリップはとても低いし、標高が高いからダウンフォースも小さいので、複雑な状況だ。低速コーナーがたくさんあるので、COTAよりは僕たちと相性がいいだろう」
「全体的に1年の終盤の数レースは、僕がとても気に入っている独自色のあるコースで行われる。メキシコシティでは、昨年のパフォーマンスレベルを再現できるように努めるよ。ここではどうすれば速くなれるか分かっているから、いい結果を出して、アメリカで逃したポイントを獲りにいけるよう願っている」