2022年F1メキシコGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンは2位表彰台を獲得した。3番グリッドからミディアムタイヤを選択し、スタート直後にチームメイトのジョージ・ラッセルをかわして2番手に上がり、ソフトタイヤスタートでレースをリードするフェルスタッペンのすぐ後ろを走り続けた。その後、フェルスタッペンはソフトからミディアムに交換、2回ストップかと思われた。一方でハミルトンはミディアムからハードに交換し、1回ストップを目指した。チームとしては、終盤、フェルスタッペンが再度タイヤ交換を行うか、タイヤが終わってしまうことを期待していたわけだが、フェルスタッペンはハードタイヤのハミルトンとのギャップを拡大していき、余裕で1ストップで走り切った。
ハミルトンは、セルジオ・ペレス(レッドブル)からはポジションを守って2位を獲得。ドライバーズランキングで、カルロス・サインツ(フェラーリ)を抜いて5位に上がった。
チームは、今回のタイヤ戦略は誤りだったとの見解を示しており、代表トト・ウォルフは「ソフトからハードの戦略については検討したが、ソフトからミディアムにはあまり注目しなかった。今から思えば、我々は間違ったということだ」と述べた。
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
決勝=2位
3番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
いいレースをしたと思う。ただ、後から考えると、僕たちが選んだタイヤ戦略は正しくなかった。それでもレッドブルに近づけたので、チームを誇りに思うよ。チームは前進し続けるためにハードワークを続けている。皆に心から感謝している。
レースペースは全体的にとても良かった。ただ、レースの大半でタイヤの違いを抱えて走ることになった。ソフトタイヤでスタートするべきだったのかもしれない。実際はミディアムを選び、その後ハードを履いて、1ストップで走り切ることにした。ファーストスティントはとても好調だったが、その後はレッドブルが速すぎて挑めなかった。しかも今日は彼らの方が良いタイヤ戦略で走っていたからね。
優勝したマックスにおめでとうと言いたい。メキシコで表彰台に上ることができてうれしい。僕たちはトップに近づきつつある。これからも努力し続けるよ。この2戦、僕たちはマシンを大きく改善することができた。残りの2戦もこの調子でいきたいね。
(『Sky Sports F1』から、もしソフトタイヤでスタートしていたら違った展開になったと思うかと聞かれ)そう思うよ。ミディアムタイヤで走っていた時、大きなデグラデーションは見られなかった。
ソフトでスタートすることについては、チームに尋ねた。僕としてはどちらか一台はソフトでアタックすべきだと考えていたんだ。(スタート直前に)レッドブル2台も後ろのグループもソフトを履いているのを知った時、「しまった」と思った。