もう会えないと思っていた-ペンタゾシン (日経BP)

2階の診療所から、「踏切をわたる人と車」を眺めていた。 そろそろ店じまいの午後6時……。 「今夜はロックの焼酎飲みながら、数独パズルでも楽しもうかな」……と思っていたら、「お腹が痛い」という30歳代の女性が駆け込んで来た。 激痛でよろけそう。 点滴室のベッドにたどり着いても、横になれない……

世界初、ROCK阻害薬・α2作動薬配合の緑内障点眼薬 (日経BP)

2022年11月16日、緑内障・高眼圧症治療薬のリパスジル塩酸塩水和物・ブリモニジン酒石酸塩(商品名グラアルファ配合点眼液)が薬価収載された。同薬は12月6日発売予定。適応症は「他の緑内障治療薬が効果不十分な緑内障、高眼圧症」、用法用量は「1回1滴、1日2回点眼」となっている。 緑内障は、眼圧上……

遷延性意識障害では住宅改修費も補償の対象に?! (日経BP)

遷延性意識障害をご存じでしょうか。耳慣れない傷病名ですが、植物状態と言えば、分かりやすいと思います。交通事故診療では、高次脳機能障害や脊髄損傷と並んで、最も重い障害として大きな問題になっています。 脳を機能的に解剖すると、大脳、小脳、脳幹に分かれます。遷延性意識障害は、びまん性軸……

第8波対応、いまだ残る懸念 (日経BP)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第8波が本格化の兆しを見せています。陽性者数が増加に転じる中、岸田文雄首相は11月10日、第8波対応を巡って新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長と会談。尾身氏は「地域でスピードの差はあるが、新しい波に入りつつある」という認識を示しました。……

中年の蛙、大海に臨む (日経BP)

十月から大学生になった。 今年の春先、さまざまな世界の情勢の変化を目の当たりにして「哲学の研究をしたい」と思い立ち、地元の大学の哲学研究室に連絡をしたのが始まりだった。文学部哲学科の教授に「医療の場で働きながら、思索を深めたいという決意を応援します。大学院の修士課程から始めるのが……

良いグラフトあればバイパス術がEVTより優れる (日経BP)

米国ボストンメディカルセンターのAlik Farber氏 重症の末梢動脈疾患(PAD)で包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)に至った症例に対して血行再建術を行う場合、単一の自家大伏在静脈グラフトが得られる症例では、初回治療として血管内治療(EVT)より外科的バイパス術を行った方が、治療成績は優れることが……

61歳男性。胸痛、意識消失 (日経BP)

Cadetto.jpの医師会員の皆様に、『日経メディカル』読者に高い評価を得た「日経メディクイズ」を厳選して紹介します。今回のクイズは『日経メディカル』2014年2月号に掲載された心電図のクイズです。 患者は61歳男性。近医で高血圧に対して加療されており、家庭血圧は収縮期で140mmHg前後でした。当院……

うつ病の精神療法のポイント、身体療法の勧め方 (日経BP)

前回まで、うつ病の仕組み、治療の道筋、薬物療法について説明してきました。今回は薬物療法以外の治療、つまり精神療法、身体療法について説明していきます。 精神科の治療は精神療法が主のはずだろう、と思われるかもしれません。それはある意味正しいのですが、正し過ぎてあらためて言うまでもない……