【全ドライバー独自採点/F1第20戦】王者の走りを見せつけたフェルスタッペン。入賞目指す角田を襲ったインシデント

 長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価する。今回はメキシコGPでの戦いぶりを振り返る。

───────────────────────────

■評価 10/10:フェルスタッペンがチャンピオンらしい走りで完勝

マックス・フェルスタッペン(レッドブル):予選1番手/決勝1位

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はチャンピオンらしい走りでポール・トゥ・ウインを成し遂げた。最速マシン、レッドブルRB18の自分好みのバランスを見つけたのは予選終盤になってからだったが、最後のラップで他ドライバーたちに大きなギャップを築いてみせた。

ミハエル・シューマッハーのドライブしたF1マシン『フェラーリF2003』がオークションに出品

 2003年にフェラーリのミハエル・シューマッハーがドライブしたマシン『フェラーリF2003』がジュネーブでオークションに出品されることになった。

 フェラーリのF1マシンを所有することはめったにない特権だが、マラネロで生産された、最も成功したマシンのひとつを購入するチャンスは、まさに一生に一度のチャンスと言えるだろう。

コストキャップ違反の罰金の使い方は「FIA次第」とレッドブルF1代表。“苦境にある選手権”の救済に期待

 レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、FIAがレッドブルの予算制限違反の罰金700万ドル(約10億円)を活用することを期待しており、おそらくは苦境にあるWシリーズのように「苦戦している選手権」に恩恵を与えるべきだと述べている。

 レッドブル・レーシングは先週、2021年にF1の予算制限レギュレーションに違反したとして、多額の金銭的ペナルティを科された。チームが罰金を支払う期限は30日以内だ。

F1の2022年第3四半期は、放映権とスポンサーシップの拡大により約1100億円の収益を記録。一方でコストの増加も

 最新の財務報告書によると、F1は成長モードを維持している。新型コロナウイルスの流行が収束しているなか、2022年第三四半期は2021年の同期と比べ、総収入に改善が見られている。

 7月初めから9月末までに、フォーミュラ・ワン・グループは7億1500万ドル(約1100億円)の収益を上げた。対して2021年同期の収益は6億6800万ドル(約979億円)だった。ただし、コストの増加により、グループ全体の減価償却費および償却前の営業利益は1億7600万ドル(約258億円)から1億5800万ドル(約232億円)に減少した。これら比較対象の四半期には、同様に7レースが開催されたことに留意すべきだろう。

F1ラスベガスGPのローンチイベントが開催。2023年開催決定を祝い、ハミルトンやペレスがデモラン

 2023年にF1ラスベガスGPが開催されることが決定したことを受け、11月5日、シーザーズ・パレスで『F1ラスベガスGPローンチパーティー』が行われた。当日はメルセデスのルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセル、レッドブルのセルジオ・ペレス、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンも登場、大勢のファンを楽しませた。

F1技術解説:メキシコGP(2)高地でフェラーリを苦しめたエンジン特性

 2022年F1第20戦メキシコGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。第1回「速さを見せたメルセデスW13が敗北した理由」 に続く今回は、メキシコの高地でフェラーリが苦戦した原因と、マクラーレンの冷却対策に注目した。

アロンソ「ハミルトンの7冠よりフェルスタッペンの2冠の方が価値がある」と発言、事態の収拾に追われる

 マックス・フェルスタッペンが達成した2回のF1タイトル獲得の方が、ルイス・ハミルトンの7度のタイトルよりも価値があると示唆したフェルナンド・アロンソに対して、ハミルトンがSNSを通して反応した。アロンソは自身の発言の影響を見て、事態の収拾に当たった。

 フェルスタッペンは2021年と2022年のF1ドライバーズタイトルを獲得、アロンソと並び、2度のF1世界王者になった。そのことについてコメントを求められたアロンソは、フェルスタッペンが頂点に立ったシーズンは、ハミルトンが王座に就いたシーズンに比べて、はるかに競争が激しかったと指摘、より価値があるとの考えを示した。

F1技術解説:メキシコGP(1)速さを見せたメルセデスW13が敗北した理由

 2022年F1第20戦メキシコGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。今回は、メルセデスはメキシコでなぜ速かったのか、それにもかかわらず、なぜ勝てなかったのかについて探る。

────────────────────────────────

 まず最初に、メルセデスがこの週末に競争力を発揮できた二つの理由について述べてみよう。ひとつはシルバーアローの進化だ。特にフロントウイングで、メルセデスはオースティンに用意した仕様を再設計して導入した。そしてもうひとつが、このサーキットの特殊な条件だった。

映画制作会社設立のハミルトン、F1引退後のセカンドキャリアに向けて地固め

 7度のF1世界チャンピオンであるルイス・ハミルトンが、自身の映画制作会社Dawn Apollo Films社を立ち上げた。ハミルトンは、当分引退するつもりはないという発言を最近繰り返しているが、F1後のキャリアの土台を築き始めてはいるようだ。

 ハミルトンのビジネス上の関心はファッションや食品、また他のスポーツにも向けられており、今年はアメリカンフットボールNFLのデンバー・ブロンコスの新オーナーグループの一員になった。

「娘の成長を見逃してしまう」F1の過密スケジュールに悩むマグヌッセン

 ハースF1のケビン・マグヌッセンはF1日本GPの直前に30歳の誕生日を迎えた。2019年の夏に結婚したマグヌッセンには、妻ルイーズとの間に2021年に娘のローラが誕生した。

 グランプリの開催数が増えつつあり、今年は22戦、2023年には24戦が予定されている。マグヌッセンは、家族と過ごす時間が少ないことを憂慮している。