ランチアのデビュー戦となったWorldRX最終戦、新5冠王者クリストファーソンが年間8勝目を記録

 11月12~13日にドイツ・ニュルブルクリンクで争われた2022年WorldRX世界ラリークロス選手権の最終第10戦は、すでに前戦で自身5度目のドライバーズタイトル獲得を決めている“絶対王者”ヨハン・クリストファーソン(KMS/フォルクスワーゲンRX1e)が、シーズン通算8勝目を獲得。全車条件横並びの電動化初年度でも支配的な1年を象徴する締め括りとなった。

 開幕戦以降、ここまでダブルヘッダーが続いてきた新世代の電動最高峰クラス“RX1e”は、ここニュルの最終戦でひさびさ1発勝負の週末に回帰した。そのレースウイークを前に話題をさらったのは、約1年前にプロジェクトを公表していたGCKモータースポーツの復帰参戦で、最新の電動キットを搭載したアイコニックなイタリアの“ホットハッチ”が復活。伝説の『ランチア・デルタ・インテグラーレ』をベースとする『ランチア・デルタEvo-e RX』がついに競技デビューを飾る日を迎えた。

王者が土曜制覇で4連勝も、グロンホルムが記録更新阻止の電動化時代初勝利/WorldRX第4-5戦

 9月17~18日にポルトガルのモンタリグレで開催されたダブルヘッダー戦、2022年WorldRX世界ラリークロス選手権第4戦/第5戦は、土曜こそ“絶対王者”ヨハン・クリストファーソン(KMS/フォルクスワーゲンRX1e)が制し開幕からの連勝を『4』まで伸ばしたものの、日曜は勝負を焦った勢いでティミー・ハンセン(ハンセン・ワールドRXチーム/プジョー208 RX1e)を撃墜、10秒のタイム加算ペナルティを受けることに。

 代わって今季よりラリークロスへの新規参入を果たしたコンストラクション・イクイップメント・ディーラーチーム(CEディーラーチーム)から参戦の、ニクラス・グロンホルム(PWR RX1e)が今季初勝利を飾り、クリストファーソンの無敗記録がついに終わりを告げることになった。