もっと詳しく

 元F1ドライバーのジョリオン・パーマーは、ウイリアムズにとってアレクサンダー・アルボンとニック・デ・フリースのラインアップは、却下するには魅力的すぎるだろうと考えている。

 2021年以来、デ・フリースはウイリアムズのドライバー候補として取り沙汰されている。前戦イタリアGPではアルボンが突然虫垂炎にかかり、想定外の欠場をしたことから、チームはデ・フリースを代役に抜擢したのだ。

 そして少なくとも言えるのは、デ・フリースがそう呼んだように「オーディション」は大成功だったということだ。アストンマーティンでのFP1が思いがけないウォーミングアップとなった後、デ・フリースは土曜日の朝にアルボンのマシンを引き継ぐと、予選で13番手につけてチームメイトのニコラス・ラティフィを上回った。日曜日には手堅い走行をして9位に入賞し、ふたたびラティフィを完全に破ってチェッカーフラッグを受けた。

ニック・デ・フリース(ウイリアムズ)
2022年F1第16戦イタリアGP ニック・デ・フリース(ウイリアムズ)

「土曜日のアルボンはラティフィより平均して0.5秒速いので、デ・フリースも同様に速かったことは大きな驚きではない。特にラティフィはこの世代のマシンに苦戦している」とパーマーは、『F1.com』のレース後のコラムに書いている。

「デビューしたデ・フリースがレースをうまくやり遂げたことで、ポイントがもたらされた」

 パーマーはデ・フリースが日曜日のレースで控えめな進歩を見せたことは、アルボンが好結果を残すために「こつこつと進む」アプローチと似ていると指摘した。

「アレックス・アルボンはウイリアムズでシーズンを通して素晴らしい走りを見せている。デ・フリースのモンツァでの走りは、アルボンのように比較的控えめだった。だがこつこつと続けることで、最後にはデビューといういっそう素晴らしい結果が出た」

 パーマーは、現在ウイリアムズが、2023年のアルボンのチームメイトとしてデ・フリースとフルタイムの契約を結ぶ誘惑に駆られているに違いないと考えている。

「確かに今のウイリアムズにとって、2023年にポイントを獲得できるふたりのドライバーを持つという可能性は、却下するには魅力的すぎるだろう。だが、現在デ・フリースとの契約を熱望しているのは彼らだけではない」

「元F2チャンピオンの運勢が上がっていることは、彼の能力を示すのに素晴らしい形で代役を果たした後で、これまでにないほどはっきりしている」

 モンツァで目覚ましい活躍をしたデ・フリースは、来週ハンガロリンクでのアルピーヌのテストに他のドライバーたちとともに参加することになっている。そしてアルボンは回復途上にあり、シンガポールGPのグリッドに復帰する予定だ。なおデ・フリースはウイリアムズに帯同し、マリーナベイ・ストリート・サーキットで待機することになっている。

2022年F1第16戦イタリアGP ニック・デ・フリース(ウイリアムズ)の9位獲得を祝うチーム
2022年F1第16戦イタリアGP ニック・デ・フリース(ウイリアムズ)の9位獲得を祝うチーム