アルピーヌは、次戦F1第17戦シンガポールGPでは、A522の新たなフロアと「ダウンフォースの大幅な改良」から恩恵を受けることになるだろうと述べている。
チームにとってこのアップデートは、開発上タイムリーなものとなった。アルピーヌはシーズン終盤戦に臨むにあたり、コンストラクターズ選手権においてマクラーレンに18ポイント差で先行しており、この2チームは選手権4位争いをしている。
モンツァで行われたイタリアGPでは、ランド・ノリスが7位に入賞したためマクラーレンはアルピーヌとの差を少し埋めることができた。一方アルピーヌはフェルナンド・アロンソのリタイアと、エステバン・オコンがかなりのペース不足で入賞圏内に入れなかったことから、0ポイントに終わった。
しかしアルピーヌのスポーティングディレクターを務めるアラン・パーメインは、スピードの殿堂モンツァでのパフォーマンス不振は1回限りのことであり、アルピーヌはシンガポールで序列のあるべき場所に戻るだろうと主張している。
「まちがいなく100%の例外だった」とパーメインはコメントした。
「シンガポールではフロアが新しくなるので、ダウンフォースの面で大きな進歩がある。我々はいるべき場所に戻るだろう。シンガポールと、特に鈴鹿でこのマシンを走らせることを楽しみにしている。面白いことになるだろう」
しかしながらパーメインは、モンツァでのアルピーヌの相対的なパフォーマンスについて多少引っ掛かっていることがあり、ペース不足については今でもいくつか答えを出す必要があるという。
「苦戦するとは予想していなかった。我々は順調に行くだろうと思っていた。金曜日の走行はまったく問題がなかったので、トリッキーなことだ。そのことを理解できていない」
「DRSなしでのロングランは、フルドラッグで行けば大丈夫そうだった。マクラーレンより速かったし、我々とレースをしていた誰よりも速かった。確かにトップ3のマシンほどの速さはなかったが、大きな問題があるようには見えなかった」
「ドラッグの面では多少大きかったのは間違いないが、それがここでは最速で行ける方法だと考えられていたし、そういうところでレースをしていた」
イタリアではオコンが、シンガポールのバンピーなコースと、それがF1のグラウンドエフェクトマシンとドライバーに与える影響について懸念を示していた。しかしパーメインは懸念を退けた。
「彼がバウンシングを恐れているというのを聞いて驚いている。なぜなら一般的にそれは高速での現象だからだ。あそこではそれほど多くの高速セクションはない」
「彼らにとって体力的にかなりきついのは確かだ。長く暑いレースだ。でもカレンダーに加わって以来あのレースはそうだった。それがさらにきつくなるかどうかは分からない」
「少しは難しくなるかもしれない。マシンがかなり硬いからだ。だから長く体力を消耗するレースになるが、彼らは体力を整えているのだからまったく問題ないだろう」