トヨタ自動車の豊田章男社長が、WRC世界ラリー選手権第11戦『ラリー・ニュージーランド』で勝利し、2022年のドライバーズタイトル獲得を決めたカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)に対し祝福のメッセージを贈った。
毎戦、ラリーの終了後にコメントを発表している豊田氏は、WRCに参戦しているTOYOTA GAZOO Racingのチームオーナーでもある。そんなTGRのラリー部隊であるヤリ-マティ・ラトバラ率いるTGR WRTは、ラリー・ニュージーランドが始まる前の段階で今季5勝をマーク。それらはすべてロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組によって達成されている。
タイトル争いの最右翼として今戦に臨んだロバンペラは競技3日目、10月1日のバースデーに総合4番手から首位に浮上すると、翌2日(日)に最終パワーステージを制しての“フルポイントマーク”で今季6勝目を達成。選手権タイトルを争うライバルを下し、史上最年少22歳1日でワールドチャンピオンに輝いた。
またTGR WRTでは、第6戦ケニア以来ひさびさのWRC参戦となったセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合2位に入りロバンペラとともにワン・ツー・フィニッシュを決めており、2年連続となるマニュファクチャラーズタイトル獲得に向けて前進している。
この結果を受けて豊田氏は2日、ロバンペラ/ハルットゥネン組の初戴冠を祝福するとともに、チームに貢献した活躍をみせたオジエにも感謝の言葉をかけた。さらに、アクシデントによって戦列を離れたエルフィン・エバンス、勝田貴元に対しても理解を示し次戦以降の活躍、マニュファクチャラーズタイトル獲得に向けた走りを期待した。そんな豊田チームオーナーのコメント全文は以下のとおりだ。
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今週はカッレに“おめでとう!”を3つ伝えたいと思います。
ひとつ目は22歳の誕生日おめでとう!
ふたつ目はラリー・ニュージーランド優勝おめでとう!
みっつ目は2022年のドライバーズチャンピオンおめでとう!
スペイン、日本と残り2戦ありますが、今までの11戦の内6勝してのチャンピオンは本当にすごいことだと驚いています。先日、記者の方に「なぜカッレは強いのか?」と聞かれ、とっさに出てきた答えは「彼はドーナツが好きだから」でした。パワーステージでもドーナツ・ターンを楽しんでいた君の姿が目に焼き付いていたから出た言葉でしたが、運転することをいつも楽しんでいるからこそ強いんだと思っています。
GRヤリスラリー1を楽しんで運転してくれて、そしてチャンピオンになってくれて、本当にありがとう。今度、どこかで一緒にドーナツを楽しみながら、お祝いできる場がもてるといいなと思ってます。
カッレを支えたコドライバーのヨンネにも感謝しています。コドライバー・チャンピオンおめでとう! 横に座るカッレだけでなく、チーム全体をも盛り上げて支えてくれている君の姿をベルギーで見かけました。マニュファクチャラーズタイトル獲得まで、今までどおりチーム全体の雰囲気づくりも頼みます。
久々にGRヤリスに乗ってくれたセブも、運転を楽しめたからこその結果だと思います。チームのために走ってくれて、そしてタイトルに向けて貴重なポイントを取ってくれてありがとう!
エルフィンと貴元も、チームのために攻めてくれた結果のコースオフでした。スペインでも日本でもこのまま一緒にマニュファクチャラーズ・タイトルを目指していきましょう!
こうして4人のドライバーが思いっきり走れた裏には、前回ギリシャでの悔しさからチーム全員が気持ちをしっかり切り替えてくれたこともあると思います。
また、10年ぶりのWRC開催を力強く盛り上げてくれた、トヨタ・ニュージーランドのみんなの応援の力もあったと思います。今回の勝利に力を尽くしてくれたみんなに、心から感謝します。最高の週末をありがとうございました!
4台8人の選手たちが、あと2戦、すべての道を気持ちよく走り切れるようチーム全員で引き続きがんばっていきましょう!ヤリ-マティ代表、よろしくお願いします!