F1アメリカGP決勝でのランス・ストロール(アストンマーティン)とフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)の接触の件を調査したスチュワードは、ストロールに次戦メキシコGPでの3グリッド降格およびペナルティポイント2を科すことを決めた。
レース中盤、セーフティカー明けのリスタートの後、バックストレートで高速走行中、アロンソがストロールをオーバーテイクしようとして左に動いた直後、ストロールも左に動いた。ストロールのマシンにヒットしたアロンソのマシンは空中に舞い上がりかけたが、着地し、バリアにヒット。ダメージを負いながらもピットに戻ることができ、レースを続行した。一方のストロールはその場でリタイアとなった。幸いふたりに大きな怪我はなかった。
この件について調査を行ったスチュワードは、ストロールはターン11と12の間での動きによってアロンソとの接触を引き起こしたとして、次戦3グリッド降格およびペナルティポイント2の処罰を決めた。
「14号車(アロンソ)によるオーバーテイクの試みに反応する、18号車(ストロール)の左への動きは、直前になってなされた。我々にはそれが明白である」とスチュワードは述べている。
「スチュワードは、18号車のドライバーに責任の大部分があるという結論を出した」
ストロールは、「彼のために、左側にたっぷりスペースを残していた。スピード差が大きかったが、後ろの彼がどのあたりにいるか判断し、彼がいるだろうと思った位置を想定した上で動いた。ところが彼はかなり近い位置にいて、接触が起きてしまった。残念だよ」とコメントしている。
アロンソは、レース後、マシンの頑丈さに驚いたと言いつつも、身体に痛みを感じると明かしている。
「5分前には大丈夫だったが、今、少し痛む。どういう状態なのか、明日改めて確認してみるよ。マシンは今回もとても頑丈だった。アルピーヌと何か問題を起こす人は損するばかりだと思うから気を付けた方がいいね! 本当に頑丈なマシンで、タイヤとフロントウイングを交換したら、レースを続けることができた」
「あの瞬間、空中に舞い上がったからすごく怖かった。何が起こるか分からないからね。無事に着地した時、『さあ、リタイアだ。もう今日はおしまい』と思った。でもタイヤとフロントウイングを交換しただけで、その後も走ったんだ!」
アロンソはなんとレースを7位で走り切った。しかしレース後、ハースが、アロンソ車のミラーが途中で脱落したことを指摘し、アルピーヌは危険な状態でマシンを走らせたとして抗議を行った。これによってアロンソはスチュワードから30秒加算のペナルティを受けて、15位に降格されてしまった。これに納得できないアルピーヌは、ハースの抗議の有効性に対してに異議を申し立てている。