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 10月28日、全日本スーパーフォーミュラ選手権第9戦/第10戦・第21回JAF鈴鹿グランプリは走行初日を迎え、13時30分から1時間30分の専有走行が行われた。この時季らしからぬ汗ばむ陽気のなか、週末の2レースに向けて21台の車両が精力的に周回を重ね、終盤には大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が1分37秒487を記録しトップで走行を終えた。

 4月に富士スピードウェイで開幕した2022年のスーパーフォーミュラはここまで8戦が争われてきたが、いよいよその締めくくりとなる第9戦/第10戦・JAF鈴鹿グランプリの週末を迎えた。チャンピオン争いを決する2レースとなるが、10月29日に開催される第9戦、30日の第10戦の予選/決勝に向け、10月28日13時30分から1時間30分の専有走行がスタートした。

 この日の鈴鹿サーキットは、わずかに雲があるものの快晴に恵まれた。11月が間近に迫るとは思えないほどの陽気のなか、コースオープンとともに各車が続々とピットアウト。この週末は土日に専有走行がないことから重要なセッションであり、ピットアウト〜インを繰り返しながらセットアップを続けていった。なおこの専有走行の走り出しでは、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)が通常12月のテストで使用されているように、白いヘルメットで走行している。

 各車とも序盤は1分39秒台から40秒台というベストタイムでラップを重ねていくが、中盤には笹原右京(TEAM MUGEN)が1分38秒622を記録。まず最初に1分38秒台に突入する。このタイムはしばらく破られることはなかったが、中盤以降1セット目のニュータイヤを投入する陣営も多かったようで、開始から1時間が過ぎる頃には宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)が1分38秒677、さらに牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分38秒118を記録。さらに福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE)も1分38秒531を記録し、2番手に上げていく。

 この後も小林可夢偉(KCMG)や佐藤蓮(TEAM GOH)らが1分38秒台を記録していったが、残り15分というタイミングで大きくタイムを上げてきたのは大湯。1分37秒487というタイムで首位に躍り出た。この後宮田もタイムを上げたものの、1分38秒015と1分37秒台には入れることができず、大湯が首位のまま終盤を迎えた。

 そんななか、残り5分というタイミングで続々と車両がピットアウトしていき、アタックシミュレーションを行っていく。ただここで坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)が1分37秒829にタイムを上げるも、大湯の1分37秒487には届かず。大湯がこの専有走行を首位で終えることになった。

 2番手は坪井、3番手にはランキング2番手でチャンピオン争いの権利を有するサッシャ・フェネストラズ(KONDO Racing)という結果に。ランキング首位の野尻智紀(TEAM MUGEN)は1分38秒496で16番手。ランキング3位の平川亮(carenex TEAM IMPUL)は1分38秒029で5番手につけ専有走行を終えた。

 この専有走行はアクシデント等はなく、最終的に一度も赤旗中断がないまま終えることになった。10月29日は9時15分から第9戦の公式予選が、14時30分からは決勝が行われる。

スーパーフォーミュラ第9戦/第10戦鈴鹿 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
スーパーフォーミュラ第9戦/第10戦鈴鹿 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
スーパーフォーミュラ第9戦/第10戦鈴鹿 サッシャ・フェネストラズ(KONDO Racing)
スーパーフォーミュラ第9戦/第10戦鈴鹿 サッシャ・フェネストラズ(KONDO Racing)
スーパーフォーミュラ第9戦/第10戦鈴鹿 松下信治(B-Max Racing Team)
スーパーフォーミュラ第9戦/第10戦鈴鹿 松下信治(B-Max Racing Team)
スーパーフォーミュラ第9戦/第10戦鈴鹿 白いヘルメットで走行した山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)
スーパーフォーミュラ第9戦/第10戦鈴鹿 白いヘルメットで走行した山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)