12月1日、ニッサンは2022/2023年ABB FIAフォーミュラE世界選手権“シーズン9”に参戦するニッサン・フォーミュラEチームのマシンのカラーリングを発表。日本を象徴する花のひとつである桜のデザインを取り入れた印象的なカラーリングが施された姿が初披露された。
2018/2019年の“シーズン5”から『ニッサンe.ダムス』としてフォーミュラEへ挑戦してきたニッサンは、フォーミュラEへの取り組みをさらに強化するべく2022年4月にe.ダムスを買収。2022/2023年の“シーズン9”よりチーム国籍も日本となり、チーム名も『ニッサン・フォーミュラEチーム』として参戦する。
この“シーズン9”より第3世代のGen3マシンが導入されるなか、ニッサンはノルマン・ナトとサッシャ・フェネストラズがステアリングを握る、桜のデザインを取り入れたニューマシン『ニッサンe-4ORCE 04』のカラーリングを初公開した。
ニッサンのアシュワニ・グプタ最高執行責任者は「ニッサンの長期ビジョンを実現するための電動化戦略において、フォーミュラEは大きな役割を担っています。ニッサン単独チームとして初めて参戦するシーズン9は、ニッサンにとって新しい時代の到来を告げるものとなるでしょう」とコメント。
「ニッサンの長いモータースポーツの歴史を支えてきたのは、他がやらぬことをやるという精神です。日本の伝統を表現した新しいカラーリングも、コース上で大きな注目を集めることでしょう。Gen3時代の素晴らしい幕開けを迎えるための準備はできています。シーズンの開幕が本当に楽しみです」と語った。
また、ニッサン・フォーミュラEのゼネラルマネージャーで、ニッサン・フォーミュラEチームのマネージングダイレクターであるトマソ・ヴォルペは「私たちは、新シーズンの門出を祝し、日本のDNAを取り入れた今までにないユニークなデザインのマシンを作ろうと考えた」
「今シーズンは、フォーミュラEにとってGen3マシンを導入する大きな節目だ。また、私たちニッサンにとっても、チームの全オーナーシップを取得し、新チームとして運営を始める重要な節目となる。さまざまなチャレンジを乗り越えて新シーズンを迎えることを、すべてのニッサン従業員、関係者が楽しみにしている」とコメントしている。
そして、ドライバーラインアップもノルマン・ナトとサッシャ・フェネストラズという若いふたりに一新。17号車のステアリングを握るナトは「これまでにない新しいカラーリングをとても気に入っている。サーキットでも、とても目立つことだろうね。この桜のデザインは、新たな扉を開く選手権やチームにとってふさわしいものだと思う。僕自身のキャリアにおいても新たなスタートを迎えることになり、本当にワクワクしているよ」
「やることはたくさんあるけど、それも楽しみでしかないんだ。これからもマシンの開発とチームの準備を進め、開幕戦のメキシコに良い状態で臨めるように集中していくよ。僕は準備万端だ。新しいチームでの新シーズンが待ち遠しいね」とコメント。
そして、23号車のステアリングを握るフェネストラズは「マシンは美しく、桜のデザインも気に入ったよ。フォーミュラEでこのようなデザインは見たことがないし、日本の伝統に敬意を払うことは素晴らしいことだと思う。バレンシアに着いたらすぐにテストを始めたいし、コースに出るのが待ちきれないね」
「フォーミュラEに参戦することは、僕にとって大きなステップだ。そして、チームのプロ意識と献身的な姿勢に触れ、ベストの結果を出すよう決意を新たにしているところだ。シミュレーターも使いながらマシンの開発と調整を繰り返し、良いスタートが切れるよう準備を進めていく」と語った。
ナトとフェネストラズは、12月13〜16日にスペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットで行われる公式プレシーズンテストにおいて、新たなカラーリングをまとったGen3マシンの初走行を行う。チーム体制、ドライバーラインアップ、そしてマシンと、大きな変化を迎えたニッサン・フォーミュラEチーム。フォーミュラE史上最多となる全17戦が予定されている“シーズン9”ではどのような戦いを繰り広げるだろうか。その走りに注目が集まる。