WEC世界耐久選手権は、2022年最終戦決勝翌日の11月13日にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行う恒例の『ルーキーテスト』のエントリーリストを11月4日付で公開した。WECにレギュラー参戦する22台の車両が記載されており、参加ドライバーには注目の名前も散見される。
ハイパーカークラスのプジョー・トタルエナジーズは、2台のプジョー9X8をエントリー。レギュラードライバーのミケル・イェンセン、最終戦からラインアップに加わるニコ・ミューラーのほか、4名の“外部”ドライバーがエントリーしている。
ABB FIAフォーミュラE世界チャンピオンのストフェル・バンドーン、同じくフォーミュラEドライバーのマキシミリアン・ギュンター、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズLMP3王者のマルタ・ヤコブセン、FIA世界ツーリングカーカップの2度のタイトルホルダーであるヤン・エイラッシャーが、プジョー9X8を初ドライブする。
同じくハイパーカークラスでは、トヨタGAZOO Racingの2台のGR010ハイブリッドと、アルピーヌ・エルフ・チームのアルピーヌA480・ギブソンがエントリー。トヨタ8号車とアルピーヌ36号車には、シリーズ推薦枠のリル・ワドゥーの名前が記載されている。ワドゥーは前日の最終戦でタイトルを獲得した方の車両のドライブすることになる。
トヨタでは7号車にマイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス、そしてレースでは8号車をドライブするセバスチャン・ブエミの名前が記され、ブエミは8号車からもエントリーしている。小林可夢偉、平川亮、ブレンドン・ハートレーは、ルーキーテストは不参加となるようだ。
ワドゥ以外のWEC推薦ドライバーとしては、LMGTEプロのタイトル獲得マニュファクチャラーの車両をドライブするロレンツォ・コロンボの名がAFコルセとポルシェGTチームに記されているほか、LMP2をテストするドリアン・パンはJOTAの38号車、LMGTEアマをドライブするフィン・ゲアジッツがTFスポーツの33号車アストンマーティン・バンテージAMRに名を連ねている。
また、現在のLMGTEアマクラスのポイントリーダーであるTFスポーツ33号車のベン・キーティングは、コルベット・レーシングのシボレー・コルベットC8.Rをドライブする。キーティングは来季、アマクラスでこのコルベットを走らせる予定だ。
このGTEプロクラスのコルベットでは、シルバーにレーティングされているニコ・ヴァローネ、GT3車両で主にレースをしてきたアクシル・ジェフリーズもエントリーしている。
LMP2チームのアルガルベ・プロ・レーシングとユナイテッド・オートスポーツも、バーレーンで複数の新ドライバーを試す予定だ。
アルガルベ・プロは、ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント出身のカイフィン・シンプソンとGTEアマ・ドライバーのフレッド・プアダッド、そして元FIA F2ドライバーのマハベア・ラグナサン、前々回のELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズでチームに加わったルーマニア出身のフィリップ・ウグランが起用される予定だ。
ファナテックGTワールドチャレンジ・オーストラリア・パワード・バイ・AWSのチャンピオンであるヤセル・シャヒンは、普段はアウディGT3をドライブしているが、ユナイテッド・オートスポーツのオレカに乗り、同じオーストラリア人のガーネット・パターソンとともにドライブする予定だ。
また、ユナイテッドは、すでに発表されている2023年のELMSのラインナップであるネルソン・ピケJr、アンディ・メイリック、ダニエル・シュナイダーにもテスト走行時間を与えている。
この他、WECにレギュラー参戦していない、多くのドライバーがエントリーリストに名を連ねている。