“謙虚で速い”19歳の新鋭現る。プジョー9X8で新人最速のヤコブセン「大きな夢が実現」/WECルーキーテスト

 11月13日にバーレーンで行われたWEC世界耐久選手権のルーキーテスト。WECに参戦する各チームは、シリーズ内外のさまざまなドライバーを走らせることができるが、ハイパーカークラスで目立ったタイムを残したのは、プジョー・トタルエナジーズからエントリーしたデンマーク籍の19歳、マルテ・ヤコブセンだった。

 WEC最終戦翌日に計5時間行われたセッションで、ルーキー最速タイムをマークしたヤコブセンは、「1秒1秒をエンジョイした」と走行を振り返っている。

プジョー9X8、2台に異なるトラブル発生で惨敗。高まる『24時間テスト』の必要性/WECバーレーン

 リヤウイングレスの新型ル・マン・ハイパーカー『9X8』でWEC世界耐久選手権に参戦しているプジョー。そのテクニカル・ディレクターは、11月12日に行われた2022年最終戦バーレーン8時間レースについて、2台のマシンにトラブルが発生するまでは「いいポジションにいた」と振り返っている。

トヨタGR010ハイブリッドで女性ドライバーが初走行。新人最速はプジョー9X8の19歳/WECルーキーテスト

 11月13日、WEC世界耐久選手権の最終戦翌日に、恒例の『ルーキーテスト』が行われた。

 シリーズが推薦する4人の選手のひとりである、女性ドライバーのリル・ワドゥがトヨタGR010ハイブリッドを初ドライブしたほか、今回積極的に新人を登用しているプジョー陣営からエントリーしたマルテ・ヤコブセンが、ルーキーの中でのトップタイムをマークしている。

■「ハイブリッドに慣れるのに時間がかかった」とワドゥ

プジョー、2023年も現在の6人のレギュラードライバーが残留へ。リザーブは複数名となる可能性も

 WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに参戦しているプジョー・トタルエナジーズは、2023年シーズンも、2022年最終戦と同じドライバーラインアップを維持することを明らかにした。一方で彼らが今季投入したル・マン・ハイパーカー『プジョー9X8』に対する見方を「豊かにする」ため、最終戦翌日のルーキーテストには新たなドライバーを起用するという。

プジョー9X8でハイパーカーデビューを飾ったニコ・ミューラーがもたらした“新しい視点”/WECバーレーン

 バーレーンで行われているWEC世界耐久選手権2022年第6戦バーレーン8時間レース。このラウンドからプジョー9X8陣営に加入したニコ・ミューラーは、2023年のフル参戦に向け、実戦のなかで準備を整えている。

 これまでアウディ陣営に所属していたミューラーは、アウディのLMDhプログラム中止を受け、プジョーへと移籍。当初は2023年からの加入が発表されていたミューラーだったが、MSGレーシング・フォーミュラEチームのチーム代表としての役割に集中するためにプログラムから外れたジェームス・ロシターに代わり、この2022年最終戦からロイック・デュバル、グスタボ・メネゼスとともに94号車をドライブしてハイパーカーデビューを飾ることとなった。

ストフェル・バンドーン、虫垂炎のためWECルーキーテストへの参加をキャンセル

 11月13日にバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催されるWEC世界耐久選手権の『ルーキーテスト』にエントリーしていたストフェル・バンドーンが、虫垂炎のためにテスト参加を見送ることになった。

ストフェル・バンドーンらがプジョー9X8をドライブへ。WECルーキーテストのエントリー発表

 WEC世界耐久選手権は、2022年最終戦決勝翌日の11月13日にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行う恒例の『ルーキーテスト』のエントリーリストを11月4日付で公開した。WECにレギュラー参戦する22台の車両が記載されており、参加ドライバーには注目の名前も散見される。

 ハイパーカークラスのプジョー・トタルエナジーズは、2台のプジョー9X8をエントリー。レギュラードライバーのミケル・イェンセン、最終戦からラインアップに加わるニコ・ミューラーのほか、4名の“外部”ドライバーがエントリーしている。

空港で鳴った不吉の前兆。アウディへの失望と“先輩の後押し”あったプジョー加入の裏側をニコ・ミューラーに聞く

 2014年からアウディスポーツに所属し、DTMドイツ・ツーリングカー選手権を中心にさまざまでカテゴリーで活躍してきたニコ・ミューラー。9月14日には今季限りでアウディスポーツを離れることがプレスリリースと本人のSNSで発表され、その翌日にはプジョー・スポール加入が公式発表と、大きく世間を賑わせた。

 今季の活動やアウディとの契約終了について、そしてプジョーへの移籍の裏側や今後の目標などを、現在30歳のミューラーにじっくりと聞いた。

アウディ離脱のニコ・ミューラーがプジョーへ。2023年WECでのレギュラーシートを獲得

 プジョーは9月15日、ニコ・ミューラーと契約を交わしたことを発表した。前日にアウディからの離脱が発表されたミューラーは来季、プジョー・ハイパーカープログラムの一員としてWEC世界耐久選手権に参戦する予定だ。

 DTMドイツ・ツーリングカー選手権でシーズン2位を2度経験しているミューラーは現在、GT3ベースの同シリーズでチーム・ロズベルグに所属し、アウディR8 LMSエボIIで2022年シーズンを戦っている。

ニコ・ミューラーのアウディ離脱が発表。WECのプジョー9X8陣営へ移籍か?

 アウディは9月14日に声明を発表し、2022年のDTMドイツ・ツーリングカー選手権のシーズン終了とともに、ニコ・ミューラーがアウディスポーツを離れると明らかにした。声明のなかでアウディは、ミューラーがプロトタイプレースやフォーミュラEの世界で今後他のチャンスを追求できるようにするため、今季限りで契約を終了させることに両者が合意に至った、としている。