11月10~13日、愛知と岐阜の両県においてWRC世界ラリー選手権最終戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』が開催される。日本でのWRC開催は2010年が最後であり、実に12年ぶりのカムバックとなる。この間にシリーズのトップカテゴリーにトヨタが参戦を開始し、今季は3つの選手権で連覇を達成。チャンピオンとして母国ラリーに凱旋する。本企画は、そんなラリージャパンをいっそう楽しく見るために、中継やレポート等でよく見聞きする基礎的なラリー用語を解説していくもの。厳選した30個のワードを計10回にわけて紹介していくラリー講座第8回目のテーマはフライング・フィン、ペナルティ、ペースノートの3つだ。
22.フライング・フィン
直訳すると空飛ぶフィンランド人。世界的に有名なフィンランドのアスリートに対し、称える意味で使われる。ラリーが盛んな土地柄ということもあり、WRCドライバーのフライング・フィンは多い。4度のワールドチャンピオンであるユハ・カンクネンや、同じく4冠王者のトミ・マキネン、カッレ・ロバンペラが新王者となるまで最後のフィンランド人チャンピオンだったマーカス・グロンホルムなどはその代表と言える。もちろん、今年WRC史上最年少の22歳で世界王者となったロバンペラもそのひとりだ。
23.ペナルティ
スポーツにはルール(レギュレーション)があり、それに違反すればペナルティを受ける。これはWRCでも同様だ。ラリーの場合、タイムを競い合うスポーツであることからペナルティの多くはタイム加算の形式がとられている。
ペナルティの重さは違反内容や逸脱のレベルによって異なるが、もっともよく目にするのはタイムコントロールへ延着で、1分遅れるごとに10秒が加算される。
24.ペースノート
コドライバーが助手席で読み上げるノートのこと。ラリードライバーがSSを走行する際に欠かせないもののひとつだ。ペースノートは、レッキと呼ばれる事前のコース下見によって作られ、コーナーの角度や長さをはじめ、道幅、路面状況、障害物の有無、使用するギヤなどが書き込まれる。なお、内容や表現はドライバーごとに異なっている。