2022年F1日本GPの土曜予選で、メルセデスのルイス・ハミルトンは6番手、ジョージ・ラッセルは8番手という結果だった。ハミルトンのタイムは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)のポールポジションタイムより0.957秒遅いものだった。
トラックサイド・エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンは、苦戦した一日を次のように振り返っている。
「今日のドライコンディションではマシンに苦労した。FP3でのレースに向けた作業は悪くはなかったが、シングルラップが厳しいことが分かったし、タイヤの摩耗が大きかった。ストレートで大幅にタイムを失っている。一方、コーナーも特に強力ではない」
「予選までにバランスはまずまずの状態になったが、ラップタイムは向上しなかった。FP3でデグラデーションが非常に高かったこと、明日のレースでは雨の可能性が高まってきていることから、ハイダウンフォースのリヤウイングを維持した。ふたつの状況において、このウイングレベルが有利に働くはずだ。だが、アルピーヌのマシンをオーバーテイクしようという場面では役立たないだろう。レッドブルとフェラーリとの戦いに加わるチャンスを得るには、早い段階でアルピーヌを抜く必要がある」
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
FP3 7番手(1分31秒589:ソフトタイヤ/25周)
予選 6番手(Q1=11番手1分30秒906:ソフトタイヤ/Q2=5番手1分30秒443:ソフトタイヤ/Q3=6番手1分30秒261:ソフトタイヤ)
このサーキットに来る前から、フロントロウや優勝を争うことができないことは分かっていた。ここではレッドブルとフェラーリは別次元だ。僕たちはマシンに根本的な限界がある。
走っていて気持ちが良かったし、僕にとってはクリーンなセッションだった。でも極限のペースはトップから大きく離れている。できる限りハードにプッシュしたし、コーナーでは強さも感じることができた。でもこのサーキットではストレートで差をつけられている。
明日はもう少し上位に近づきたい。天気の影響があるかもしれない。前にいるマシンと真っ向勝負でレースができるとは思っていないけれど、アルピーヌには勝てればいいね。単純に先週末より良いリザルトを達成することに集中しているよ。
(予選後の会見で語り)マシンのフィーリングはとても良かったし、バランスとセットアップにもすごく満足していた。ただ、ストレートが遅い。今シーズンずっと、ドラッグがとても大きいマシンで戦っている。どれだけペダルを踏み込んでも、速くは走れない。ストレートで他より少なくとも0.6秒は失っている。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
FP3 6番手(1分31秒530:ソフトタイヤ/28周)
予選 8番手(Q1=7番手1分30秒865:ソフトタイヤ/Q2=7番手1分30秒465:ソフトタイヤ/Q3=8番手1分30秒389:ソフトタイヤ)
鈴鹿での予選8番手は、望んでいた結果ではない。レッドブルやフェラーリと戦えると期待していたわけではないけれど、だとしても彼らからは遠く離れてしまっていて、結局アルピーヌと接戦を演じることになった。
僕たちのマシンはドラッグが大きすぎて、ダウンフォースと同時に直線の速さも求められるここみたいなサーキットでは、遅れを取りがちだと分かっている。これについては来年に向けて改善しようと取り組んでいるところだが、時間がかかるだろうね。
レースでは、今日よりは強力なペースがあると思っている。FP3でのロングランは悪くなかった。でも、明日トップ4のマシンとバトルするのに十分かどうかは分からない。
(予選後の会見で語り)ストレートでタイムを大量に失っている。シーズン通してそういう状態だったけれど、鈴鹿はロングストレートを備えながら、大きなダウンフォースが必要な、初めてのコースだ。そこで僕たちの弱点が露呈したのだと思う。