アルファタウリの角田裕毅は、今週末の2022年F1第17戦シンガポールGPに向け、初走行のマリーナ・ベイ・市街地サーキットでのレースは簡単にはいかないが、パフォーマンスを発揮できれば入賞を狙うと語った。
チームのホームレースとなったイタリアGPを終え、アルファタウリは、2023年も角田を起用することを発表した。アルファタウリで3年目のシーズンを迎えることが決まり、嬉しく思っていると角田はコメントした。
「契約がもう1シーズン延長されたことをとてもうれしく思います。少し前、先週の発表の数日前に確認しました。残留できるだろうとかなり自信を持っていましたが、契約が締結されるまでは少しストレスがありました。走行中に気を揉むことはもちろんありませんが、コース外では考えてしまうものです」
「だからシンガポールと日本にはこうした心配事なしで行くことができ、レースウイークと自分の準備だけに集中できるようになりました」
ヨーロッパでの連戦を終えたF1は、今週末のシンガポールGPからシーズン終盤のフライアウェイ戦に臨むことになる。シンガポールでのF1は3年ぶりだが、角田が舞台となるマリーナ・ベイ・市街地サーキットを走るのはこれが初めてだ。
「僕にとってシンガポールは、初めてのコースということもありますし、容易いレースになるとは思っていません。でも初めてのコースでいつもやっているように、フリー走行で1周ごとに経験を積んでいきます。難しいでしょうが、マシンからさらにパフォーマンスを引き出すことができれば、僕たちの目標はポイント獲得を狙うことになります」
「シンガポールのコースはシミュレーターでドライブしたことがありますが、間違いなく忙しいコースです。常にステアリングホイールを動かすことになり、周回中に休める場所はありません。蒸し暑い気候なので、体力的にもきついところです。でも日本でも1年のある時期は似たようなコンディションになりますから、僕はどのようになるか分かっています。こうしたコンディションに適応するための特別なトレーニングをしばらくの間行ってきましたし、ヨーロッパ時間で動くことに慣れるのはそれほど問題ではないはずです」
一方チームメイトのピエール・ガスリーは、3年ぶりのシンガポールから始まる終盤戦を前に、接戦のコンストラクターズ選手権においてできるだけ順位を上げたいと語る。現在アルファタウリはランキング8位につけており、7位のハースとは1ポイント差だ。
「コンストラクターズ選手権で僕たちは7位と1ポイント差だ。だから今年最後の6戦での目標は、少なくともできるだけ順位を上げることだ。激しい接戦のようだけどね。6位のアルファロメオに追いつくことは不可能ではないが、困難なことかもしれない。シーズンの素晴らしい終わりを迎えられるかどうかは僕たち次第だ。簡単なことではないとしても、2台のマシンができるだけ頻繁にポイントを獲得しなければならない」
「だからといって毎回のレースウイークへのアプローチは変わらない。マシンから最大限の力を引き出し、すべてにおいてチームとしてできる限りのことをする。シーズンは終盤に入り、すべてのレースはヨーロッパ以外で行われる。ホームに近い会場ほどの知識を持っていない、まったく異なるタイプのコースになるし、2年間レースをしていないシンガポールと日本から始まる。だから何が起きてもおかしくはない。前回のトリプルヘッダーでは、3戦のうち2戦でポイントを獲得したけれど、スパで始まったこのポジティブな流れを維持しなければならない」
ガスリーは3年前のシンガポールGPで入賞を果たしており、このコースはお気に入りのひとつだという。ただし難易度は高く、一切ミスはできないと意気込みを語った。
「今年の最後のパートをシンガポールで始めることになるが、ここは僕の気に入っているコースのひとつだ。前回レースをした2019年には入賞圏内でフィニッシュした」
「とても難易度が高いコースだ。コーナーが多いからリズムを取らなければならないところが多いし、すごく曲がりくねっている。複雑なストリートサーキットということは、ミスは一切できないということだ。必要とされる集中力のレベルの観点からすると、手ごわいところだよ」
「このレースでは空力のアップデートもあるはずだから、パフォーマンスの点で何がもたらされるか見ていくつもりだ」