IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権は、10月1日にジョージア州ロード・アトランタで開催される『プチ・ル・マン』10時間レースをもって、2022年シーズンを終了する。このレースをもって、現行トップカテゴリーであるDPiはその歴史に幕を下ろす。
そして最終戦のレースウイーク明けには、LMDh車両がトップカテゴリーにデビューする2023年に向け、シリーズは早くも動き出すことになる。10月3〜5日、最終戦の舞台と同じロード・アトランタにて、IMSA公認テストが開催され、ここでアキュラ、キャデラック、BMWの新型LMDhマシンが走行を予定しているのだ。
最終戦のレースウイークに入り、これらのテストを含めたLMDhマニュファクチャラーの最新動向が見えてきたので、以下にまとめてお伝えする。
■プロトンが両シリーズでポルシェ963のカスタマーに?
ARX-06の開発を進めているアキュラは、来週のIMSA公認テストにおいて初めて、その車両が2台体制となる予定だ。
これまでおもにウェイン・テイラー・レーシングのクルーが走らせていた既存の車両に、メイヤー・シャンク・レーシング(MSR)のシャシーが加わることになる。
MSRのマシンは、モントレー・カー・ウィークで発表されたカラーリングのまま、先週オハイオ州レイモンドの交通研究センターで、シェイクダウン走行を終えている。
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来週のロード・アトランタでテストを行わない唯一のLMDhマニュファクチャラーであるポルシェだが、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのポルシェ963は、フィルミングとプロモーションのためにレースイークのロード・アトランタに置かれている。
また、ポルシェ・モータースポーツを率いるトーマス・ローデンバッハ、ポルシェLMDhファクトリーディレクターのウルス・クラトレ、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ のマネージングディレクターであるジョナサン・ディウグイドら、ポルシェとペンスキー関係者の一団も、サーキットに姿を見せている。
ポルシェの次なるテストは、10月にセブリング・インターナショナル・レースウェイで行われる36時間耐久テストと、その後にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われるアクション・エクスプレス・レーシング主催、IMSA管轄のグループテストとなる。このテストは、12月6〜7日に予定されているデイトナでのIMSA公認テストに追加されるものだ。
また、現在IMSAにおいてGTDプロ/GTDクラスのウェザーテック・レーシングのエントリーをオペレートしているプロトン・コンペティションは、来季のポルシェ963カスタマー・プログラムについて、ウェザーテック選手権とWEC世界耐久選手権にそれぞれ1台ずつ、計2台の車両を用意することを最終決定しているという。
だが、これらのカスタマーカーは、現在のサプライチェーンの問題により、3月か4月まで、供給されない可能性がある。
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BMW Mモータースポーツのボスであるアンドレアス・ルースも、ロード・アトランタで目撃されている。
BMWはコナー・デ・フィリッピを含むドライバーにより、ニューヨーク州のワトキンス・グレン・インターナショナルで水曜・木曜(9月28〜29日)にアメリカでのテストが開始されたBMW Mハイブリッド V8の走行を行っており、そこからロード・アトランタへと移動してきている。
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