新型コロナウィルスのパンデミックで、この3年間、まったく世界選手権レースがやって来なかった日本に、9月9日〜11日、いよいよWEC世界耐久選手権が帰ってきた。この後もMoto GP、F1、WRCと日本では国際イベントが目白押しではあるが、何はともあれ4輪世界選手権としてはWECが一番乗り。世界を転戦する“サーカス”がやってきた富士スピードウェイのパドックには、久々に多国籍な雰囲気が満ちていた。
そこで今回は、この約3年間、海外から送られてくる国際映像でしか見ることのできなかった注目のドライバー数名を実際に直撃し、気になるあれこれを聞いてきたので、連載形式でお届けしたい。
初回となる今回紹介するのは、マシュー・バキシビエール(Matthieu Vaxivière。実際の発音は、“マチュー・ヴァクシヴィエー”が近い)。今年トヨタの強力なライバルとして、開幕戦セブリングと第4戦モンツァを制しているアルピーヌ・エルフ・チームのドライバーだ。1994年生まれ、フランス出身の27歳である。