FIAが声明を発表、コルトン・ハータへのF1スーパーライセンス発給を認めず。特例での承認の可能性を否定

 FIAは、インディカードライバー、コルトン・ハータのF1スーパーライセンス問題について声明を発表、レギュレーションにおいて彼はライセンス取得の条件を満たしておらず、FIAが特例として認めてライセンスを発給することはないことを確認した。レッドブルはアルファタウリのピエール・ガスリーの後任としてハータの獲得を望み、FIAに対して条件を免除するよう働きかけていた。

 アルピーヌが2023年ドライバーとしてガスリーを望んでいることから、レッドブルは後任候補としてハータに注目した。しかしF1参戦に必要となるスーパーライセンスの発給条件として、他カテゴリーでの成績に応じて与えられるスーパーライセンスポイントを3年間で40ポイント以上獲得しなければならないものの、ハータは8ポイント不足していた。

F1イタリアGPでの黄旗無視は「無線で誤解があり減速しなかった」と角田裕毅。再発防止を誓う

 角田裕毅(アルファタウリ)は、2022年F1第16戦イタリアGPのフリー走行2回目で受けたペナルティについて「不必要だった」と振り返ったうえで、それがエンジニアとの「コミュニケーションミス」によるものだったと説明した。

 角田はF1イタリアGPのFP2で、イエローフラッグ下で十分な減速をしなかったとして3グリッドの降格処分を受けた。角田はすでにパワーユニット交換による最後尾スタートが決定していたためレースへの影響はなかったが、ペナルティポイントが2点加算され累積8点となった。

アルファタウリF1のトスト代表、残留の決まった角田は「F1のシートに相応しいことを示している」と評価

 スクーデリア・アルファタウリは9月22日、2023年シーズンも角田裕毅がチームに残留することを発表した。これで角田はアルファタウリで3年目のシーズンを迎えることになる。

 2021年にアルファタウリからF1にデビューした角田は、日本人初となる開幕戦での入賞を果たし、シーズンを通して7回の入賞を果たした。最終戦では自己最高位となる4位に入り、デビューイヤーの獲得ポイントは32、ランキングは14位だった。

角田裕毅、2023年シーズンもアルファタウリF1に残留決定「来季も一緒にレースができることを嬉しく思う」

 9月22日、スクーデリア・アルファタウリは、日本人ドライバーの角田裕毅が2023年シーズンもチームに残留することを発表した。

 角田は2019年にFIA F3でランキング9位、2020年にF1直下のFIA F2でランキング3位という成績を残し、2021年にアルファタウリからF1デビューを果たした。日本人F1ドライバーとしては初となるデビュー戦での入賞を記録し、最終戦アブダビGPでは自己ベストとなる4位に入るなど、この年は7回の入賞を達成した。

アルファタウリF1にデ・フリース、アルピーヌにガスリーで決着か。残りの空席ふたつに噂される4人の候補

 レッドブルは、イタリアGPで鮮烈なF1デビューを飾ったニック・デ・フリースとの間で、2023年のアルファタウリ加入について大筋において合意したとの説が持ち上がっている。レッドブルの関係者からの情報によると、デ・フリースとは2023年からの2年契約を結び、それによってピエール・ガスリーはアルピーヌ移籍が可能になるという。それが事実であれば、2023年のF1空きシートを持つのはウイリアムズとハースのみということになる。

 レッドブルとデ・フリースとの契約にはこれから詰める必要がある詳細事項が多数残っている。さらにデ・フリースは今週アルピーヌA521でのテストの予定もあるため、合意がなされたという話が事実だとしても、まだ発表の段階ではないだろう。

アルファタウリF1コラム:アップデートの理解が深まり、パフォーマンス改善が見えた3連戦。角田は予選一発の安定感を発揮

 シーズン後半戦のスタートを飾る3連戦で、アルファタウリにはポジティブとネガティブの両面があった。

 ポジティブだったのは、マシンにポテンシャルがあったということだ。第14戦ベルギーではやや苦戦してピエール・ガスリーが予選12番手止まりだったものの、角田裕毅もフロアダメージ起因のターン13でのスナップがなければ同等のタイムが出せていたはずだ。そして2台ともにピットレーンスタートとなったもののガスリーが入賞を果たす速さを見せた。第15戦オランダ、第16戦イタリアでもQ3に進出し、シーズン前半戦に停滞していたピュアパフォーマンスを改善できたのは大きかった。

アルファタウリF1加入が噂されるデ・フリース、レッドブル首脳と会談と認める。ウイリアムズやアルピーヌとも交渉中

 アルファタウリの2023年ドライバー候補に浮上したとうわさされているニック・デ・フリースは、レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコと会談したことは事実であると認めた。ただ、デ・フリースは、ウイリアムズやアルピーヌとも交渉を行っており、来季F1参戦についてはまだ何も決まっていないと述べている。

 FIA F2選手権とフォーミュラE選手権でタイトルを獲得した経験を持つデ・フリースに、ようやくF1フル参戦への大きなチャンスが訪れようとしている。イタリアGPの土曜、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが虫垂炎により欠場を強いられた際、デ・フリースが急きょ代役を務め、予選で13番手、決勝では9位入賞を果たし、大勢の人々から賞賛を受けた。

レッドブルF1、ハータ獲得を完全に断念との報道。ガスリーの後任については引き続き検討、デ・フリースが候補に浮上

 レッドブルが、2023年アルファタウリのドライバーとしてインディカードライバーのコルトン・ハータを獲得することを断念したと、複数のメディアが伝えた。F1に参戦するためのスーパーライセンス取得に十分なスーパーライセンスポイントをハータは獲得しておらず、レッドブルはFIAに対して例外としてのライセンス発給を求めていたが、それは認められなかったといわれている。アルピーヌからピエール・ガスリー移籍について打診されたレッドブルは、以前、ハータを獲得できればガスリーを手放すと発言した。しかし今は、ハータ以外の候補について検討し始めており、ガスリーがアルピーヌに移籍する可能性はまだゼロではないようだ。

コルトン・ハータ、特例によるF1スーパーライセンス取得は望まないと発言。アルピーヌはガスリー断念の可能性

 コルトン・ハータが特例によりF1スーパーライセンス取得が認められる可能性は極めて低くなってきたとみられている。レッドブルはアルファタウリの2023年ドライバー候補としてハータの起用を検討しているが、ハータは必要なスーパーライセンスポイントを取得していない。彼が自力で条件を満たすには、冬季に行われる選手権に参戦してポイントを稼ぐしかなさそうだ。

アルファタウリF1候補のハータがアルピーヌのプライベートテストに参加か。レッドブルからの要望との説も

 レッドブルがアルファタウリの2023年ドライバー候補として検討しているコルトン・ハータが、アルピーヌの下でF1テストを行う予定だと伝えられている。アルピーヌは2023年のエステバン・オコンのチームメイトとしてピエール・ガスリーを望んでおり、ガスリーとの契約を持つレッドブルは、インディカードライバーのハータを起用することが可能であれば、ガスリーをアルファタウリとの契約から解放する見込みだ。

 コルトン・ハータは、インディカー/チャンプカーで活躍したブライアン・ハータの息子で、アメリカ出身22歳。インディカーで7回の優勝経験を持つ。今年はアンドレッティ・オートスポートから参戦する一方、マクラーレンとテスト契約を結び、7月にはポルティマオで2021年型MCL35Mでのテストを行った。