角田裕毅「セーフティカー時にアンラップを許されず最下位フィニッシュに」FIAのシステム上の問題が影響/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGP決勝で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は17位という結果だった。

 角田は15番手グリッドからスタートする予定だったが、決勝前にフロア、フロントウイング/ノーズのアセンブリー、リヤウイングを交換したことで、ピットレーンからのスタートになった。これについて、チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは、「裕毅は今週末ずっとマシンから競争力のあるラップタイムを引き出すことに苦労していたため、我々は、セットアップを変更し、ピットレーンからスタートするという難しい判断を下した」と説明している。

角田裕毅スプリント15番手「苦戦し続けている。マシンを変更できないのも痛い」チームは原因究明に努める/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGPの土曜スプリントで、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は15番手という結果だった。19番グリッドからソフトタイヤで走り、17番手でフィニッシュしたが、他のドライバーのペナルティで15番手に繰り上がった。

 チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは、角田の一日を振り返り、「裕毅は今日もスライドに苦しんでいた」と語った。

【角田裕毅F1第21戦密着】乾きつつある路面で苦戦。苦手なグリップの低いコンディションでタイヤに熱を入れられず

 角田裕毅とアルファタウリにとって、F1第21戦ブラジルGP初日の天候はあまり得意なコンディションではなかった。そのコンディションとは、濡れた路面から徐々に乾き出してドライタイヤでアタックするという状況だ。

 この日のインテルラゴスは予選直前に雨が降ったために、Q1開始時のコンディションはダンプ(半乾き)だった。そのため、Q1のセッション序盤は全車インターミディエイト(雨用と晴れ用の中間)タイヤでのアタックとなった。昨年はインターミディエイトに苦しんでいたアルファタウリだが、今シーズンはその苦手意識もかなり克服し、似たようなコンディションで行われた第17戦シンガポールGPの予選ではQ3に進出していた。

角田裕毅、グリップ不足に苦しみ予選Q1敗退「本当に遅かった。何かおかしなことが起きていたが解決できず」/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGPの金曜、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は予選19番手という結果だった。

 チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは、角田の一日を次のように振り返った。

「ブラジルの天候はいつも驚きをもたらす。今週末も同じだった。今週末はスプリントフォーマットなので、予選の前にすべてのセットアップを完了させなければならなかった。マシンはパルクフェルメ状態になり、変更できなくなるからだ」

角田裕毅、首に負担のかかるインテルラゴスで戦う体力は十分「いい週末にできると確信」/F1第21戦プレビュー

 アルファタウリの角田裕毅は、今週末の2022年F1第21戦ブラジルGPに向け、いつも通りに予選Q3進出と入賞を目指し、いい週末にできると確信していると語った。

 前戦メキシコの決勝レースでは13番手からスタートし、順調にポジションを上げていった角田。しかし後方からプッシュしてきたダニエル・リカルド(マクラーレン)との接触によりダメージを負い、リタイアでレースを終えた。

【中野信治のF1分析/第19&20戦】メルセデス復調の背景。好調の今だからこそ伝えたい角田裕毅への厳しい提言

3年ぶりに開催されたF1日本GPでマックス・フェルスタッペンのドライバーズチャンピオンが決まった2022年シーズンのF1シーズン。タイトルが決まったとはいえ、ランキング2位以下の戦い、
そして2023年に向けて、チームもドライバーはまだまだアツい戦いを繰り広げています。日本期待の角田裕毅の2年目も集大成を迎えるなか、ホンダで若手育成を担当する元F1ドライバーの中野信治氏が独自の視点で振り返ります。今回は第19戦アメリカGP、そして第20戦メキシコGPの2連戦を総括。期待の高い角田だからこそ、メキシコでの接触リタイヤについて中野氏が提言します。

【角田裕毅を海外F1ライターが斬る:第19/20戦】僚友とは対照的に落ち着きが出てきた。重要な来季に向けさらに成長を

 2022年、アルファタウリの角田裕毅は、F1での2シーズン目を戦っている。昨年に続き、エディ・エディントン氏が、グランプリウイークエンドを通して角田の動きをくまなくチェックし、豊富な経験をもとに、彼の成長ぶり、あるいはどこに課題があるのかを忌憚なく指摘する。今回は2022年F1第19戦アメリカGP、第20戦メキシコGPについて振り返ってもらった。

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 まだ今年のシーズンが終わっていなかったというのは本当か? いったい何レースあるのだ。え、「まだたったの20戦しかやってない」だって? 「たったの」ではないと思うぞ。20戦でも十分多すぎる。そのうえ、まだあと2戦あると? こんなスケジュールに適応しなければならないとは、今のドライバーたちは本当に気の毒だ。

【全ドライバー独自採点/F1第20戦】王者の走りを見せつけたフェルスタッペン。入賞目指す角田を襲ったインシデント

 長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価する。今回はメキシコGPでの戦いぶりを振り返る。

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■評価 10/10:フェルスタッペンがチャンピオンらしい走りで完勝

マックス・フェルスタッペン(レッドブル):予選1番手/決勝1位

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はチャンピオンらしい走りでポール・トゥ・ウインを成し遂げた。最速マシン、レッドブルRB18の自分好みのバランスを見つけたのは予選終盤になってからだったが、最後のラップで他ドライバーたちに大きなギャップを築いてみせた。

アルファタウリF1コラム:選手権では後れをとって9位に。実力が結果に繋がらずも、角田の成長と伸び代が見えた2戦

 シーズン終盤戦を迎え、中団グループの争いはさらに激しさを増している。継続的なマシン開発がようやく性能に繋がってきたアストンマーティンが日本GPから2戦連続でQ3進出と入賞を果たす好走を見せ、アルファロメオもここでようやくアップデートを投入してメキシコシティGP予選ではバルテリ・ボッタスが本家フェラーリを食う走りを見せた。

 彼らとランキング6位を争っていたはずのアルファタウリは、いつの間にかハースとの争いにも後れを取ってランキング9位に沈んでしまった。

【角田裕毅F1第20戦密着】抜群のタイヤマネージメントで入賞を狙える位置を走行も接触。適切な冷却が不可能でリタイアに

 F1第20戦メキシコGPのスタートでソフトタイヤを選択した角田裕毅(アルファタウリ)。トップ3チーム以外でソフトをスタートタイヤに選択したドライバーは、角田を含めて14人中4人だけ。リスクを覚悟で、角田は勝負に出た。その勝負とは、ソフトタイヤのグリップ力を活かして、スタート直後にポジションを上げることだった。

 角田とアルファタウリはこの日のレースが1ストップになる可能性が高いと感じていた。そうなれば、ピットストップを利用した順位変更は簡単ではない。さらに1ストップになれば、各スティントが長くなるため、タイヤのマネージメントが重要になり、オーバーテイクを仕掛けづらくなるからだ。