【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第15回】入賞の可能性を見出すべく戦略を決断。ペース不足に悩むも、ハード回避は正解

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。アメリカ大陸での2戦目は、シーズンのなかでももっとも標高の高い都市で行われるメキシコGPだ。ここでハースはペース不足に悩まされたものの、レースのオペレーションや戦略、ピットストップなどをうまくこなすことができたという。そんなメキシコGPの現場の事情を小松エンジニアが振り返ります。

F1技術解説:メキシコGP(3)予選6番手の躍進につながった、アルファロメオ待望のアップデート

 2022年F1第20戦メキシコGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。第1回「速さを見せたメルセデスW13が敗北した理由」第2回「高地でフェラーリを苦しめたエンジン特性」 に続く今回は、アルファロメオの躍進をもたらしたアップデートに注目した。

【角田裕毅を海外F1ライターが斬る:第19/20戦】僚友とは対照的に落ち着きが出てきた。重要な来季に向けさらに成長を

 2022年、アルファタウリの角田裕毅は、F1での2シーズン目を戦っている。昨年に続き、エディ・エディントン氏が、グランプリウイークエンドを通して角田の動きをくまなくチェックし、豊富な経験をもとに、彼の成長ぶり、あるいはどこに課題があるのかを忌憚なく指摘する。今回は2022年F1第19戦アメリカGP、第20戦メキシコGPについて振り返ってもらった。

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 まだ今年のシーズンが終わっていなかったというのは本当か? いったい何レースあるのだ。え、「まだたったの20戦しかやってない」だって? 「たったの」ではないと思うぞ。20戦でも十分多すぎる。そのうえ、まだあと2戦あると? こんなスケジュールに適応しなければならないとは、今のドライバーたちは本当に気の毒だ。

【F1第20戦無線レビュー】フェルスタッペンの新記録樹立にレッドブルも歓喜「1年でこんなに勝ったのは初めてだ」

 2022年シーズンのF1は、すでにマックス・フェルスタッペンがドライバーズタイトルを、レッドブルがコンストラクターズタイトルを決め、選手権の決着はついている。しかし第20戦メキシコGPでは、フェルスタッペンのシーズン最多勝利記録の更新がかかっていた。そんなメキシコGPを無線とともに振り返る

【全ドライバー独自採点/F1第20戦】王者の走りを見せつけたフェルスタッペン。入賞目指す角田を襲ったインシデント

 長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価する。今回はメキシコGPでの戦いぶりを振り返る。

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■評価 10/10:フェルスタッペンがチャンピオンらしい走りで完勝

マックス・フェルスタッペン(レッドブル):予選1番手/決勝1位

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はチャンピオンらしい走りでポール・トゥ・ウインを成し遂げた。最速マシン、レッドブルRB18の自分好みのバランスを見つけたのは予選終盤になってからだったが、最後のラップで他ドライバーたちに大きなギャップを築いてみせた。

F1技術解説:メキシコGP(2)高地でフェラーリを苦しめたエンジン特性

 2022年F1第20戦メキシコGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。第1回「速さを見せたメルセデスW13が敗北した理由」 に続く今回は、メキシコの高地でフェラーリが苦戦した原因と、マクラーレンの冷却対策に注目した。

F1技術解説:メキシコGP(1)速さを見せたメルセデスW13が敗北した理由

 2022年F1第20戦メキシコGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。今回は、メルセデスはメキシコでなぜ速かったのか、それにもかかわらず、なぜ勝てなかったのかについて探る。

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 まず最初に、メルセデスがこの週末に競争力を発揮できた二つの理由について述べてみよう。ひとつはシルバーアローの進化だ。特にフロントウイングで、メルセデスはオースティンに用意した仕様を再設計して導入した。そしてもうひとつが、このサーキットの特殊な条件だった。

アルファタウリF1コラム:選手権では後れをとって9位に。実力が結果に繋がらずも、角田の成長と伸び代が見えた2戦

 シーズン終盤戦を迎え、中団グループの争いはさらに激しさを増している。継続的なマシン開発がようやく性能に繋がってきたアストンマーティンが日本GPから2戦連続でQ3進出と入賞を果たす好走を見せ、アルファロメオもここでようやくアップデートを投入してメキシコシティGP予選ではバルテリ・ボッタスが本家フェラーリを食う走りを見せた。

 彼らとランキング6位を争っていたはずのアルファタウリは、いつの間にかハースとの争いにも後れを取ってランキング9位に沈んでしまった。

アルピーヌF1のアロンソ、頻発するトラブルに苛立ち爆発「単なる不運ではない。戦う準備ができていないだけ」

 アルピーヌのフェルナンド・アロンソは、F1メキシコGPでまたしてもトラブルに見舞われてリタイア、貴重なポイントを逃した。苛立ちを募らせたアロンソは、トラブルが多発することは、不運なわけではなく、アルピーヌ/ルノーには戦う準備がまだできていないのだと語った。

 71周のレースの大半をポイント圏内で走っていたアロンソだが、エンジントラブルが発生、7番手から9番手に落ち、その後、63周でレースを終えることになった。

F1 Topic:『チャンピオンシップは奪われた』発言に怒り。レッドブルがスカイ・スポーツの取材を拒否

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、年間最多勝となる14勝目を飾った直後のレッドブルのホスピタリティハウスの前には、通常であれば陣取るはずのテレビ局のクルーの姿がなく、F1の公式カメラクルーしかいなかった。

 クリスチャン・ホーナー代表はその理由を次のように説明した。