レッドブル&HRC密着:順位を戻さなかったフェルスタッペン「今度は協力する」と約束。代表は憤るペレスに謝罪

 F1第21戦ブラジルGP土曜日のスプリントに続いて、日曜日の決勝レースでもメルセデスに完敗したレッドブル。3番手からスタートしたマックス・フェルスタッペンはルイス・ハミルトン(メルセデス)との接触によって6位、チームメイトのセルジオ・ペレスは7位に終わった。今シーズン、レッドブルが表彰台を逃したのは開幕戦バーレーンGP以来だった。

 しかし、このレースで多くの人々の注目を集めたのは、レッドブルが敗れたことよりも、レース終盤にかわされたふたりのドライバーとチームとの無線内容となった。

レッドブルF1代表、ペースに落胆も、ドライバー同士の関係には懸念なし「すでに和解。マックスは次はチェコを助ける」

 2022年F1ブラジルGP決勝で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは6位、セルジオ・ペレスは7位だった。

 フェルスタッペンはペレスのランキング2位獲得のために協力することを拒否して「拒むには理由がある」と主張、ペレスは、返してもらえると思ったポジションをフェルスタッペンが返さなかったことで「彼が本当はどういう人間か分かった」と憤り、チーム内のテンションが高まった。ペレスに謝罪したホーナー代表は、その後、チーム内で話し合いを行い、問題は解決したと述べている。

【角田裕毅F1第21戦密着】周回遅れでも規則により同一周回に戻れず。再開後は全車の青旗を受ける状況にチームも不満

 F1第21戦ブラジルGPの日曜日、アルファタウリは角田裕毅のパーツを交換した。交換したのは、フロアとフロントウイング、リヤウイングだった。現在のF1マシンはフロアと前後のウイングでダウンフォースを発生させている。金曜日からグリップ不足に悩まされていた角田は15番手に終わったスプリントの後、チームと相談して交換を決断した。

 チームによれば、「ユウキは週末を通してマシンに満足していなかった。後方からのスタートとなるので、レースでチャンスを与えるためにピットレーンからのスタートを覚悟したうえで、最良の選択を行った」という。

「彼が本当はどういう人間なのか分かった」ペレス、ポジションを返さなかったフェルスタッペンに怒り/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGP決勝で、レッドブルのセルジオ・ペレスは7位を獲得した。4番グリッドからポジションを守って走行、ルイス・ハミルトン(メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の接触の後、2番手に繰り上がった。

 セカンドスティントの終盤にハミルトンに抜かれて3番手に。ソフトタイヤのセットが残っていなかったペレスは最終スティントでミディアムを装着。その後、セーフティカーが出動、リスタート後にペレスはソフトタイヤ勢に抵抗できず、カルロス・サインツ(フェラーリ)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)に連続して抜かれた。

チームオーダーに背きペレスへの協力を拒んだフェルスタッペン「理由は過去に起きたことと関係」レッドブル/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGP決勝で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、レース序盤の接触とペナルティが影響し、6位という結果だった。

 レース序盤のセーフティカー後のリスタートで、フェルスタッペンは前を行くルイス・ハミルトン(メルセデス)に仕掛けた際に接触、フロントウイングの一部を失い、ピットに入らなければならなかった。このインシデントについて、スチュワードは、大部分の責任がフェルスタッペンにあるとして、5秒のタイムペナルティとペナルティポイント2を科した。

角田裕毅「セーフティカー時にアンラップを許されず最下位フィニッシュに」FIAのシステム上の問題が影響/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGP決勝で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は17位という結果だった。

 角田は15番手グリッドからスタートする予定だったが、決勝前にフロア、フロントウイング/ノーズのアセンブリー、リヤウイングを交換したことで、ピットレーンからのスタートになった。これについて、チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは、「裕毅は今週末ずっとマシンから競争力のあるラップタイムを引き出すことに苦労していたため、我々は、セットアップを変更し、ピットレーンからスタートするという難しい判断を下した」と説明している。

初優勝のラッセルが感涙「セーフティカーで不安になったが、うまくリードを守れた。言葉にならない」/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGP決勝で、メルセデスのジョージ・ラッセルはグリッド最上位から初優勝を達成、感動の涙を流した。ラッセルはレース中のファステストラップ(1分13秒785)も記録している。

 金曜予選で3番手、土曜スプリントで勝利し、決勝のグリッド最上位を確保。71周のレースのなかで、ピットインの際を除いて一貫してトップを走行、後半のセーフティカー後のリスタートも乗り切り、勝利を飾った。

完璧なレース運びでラッセルがF1初優勝を飾る。メルセデスが2年ぶりの1-2【決勝レポート/F1第21戦】

 2022年F1第21戦ブラジルGPの決勝が行われ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がF1での初優勝を飾り、同時にメルセデスへ今シーズンの初勝利をもたらした。2位はルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位はカルロス・サインツ(フェラーリ)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)は17位だった。

 土曜日に行われた24周のスプリントではラッセル、ハミルトンが1番手、3番手と、メルセデスの速さが際立った。2番手のサインツがエンジン交換で5グリッド降格となったことで、決勝レースはメルセデス2台がフロントロウを独占した。これは昨年の第21戦サウジアラビアGP以来のことだ。今季ここまで0勝のメルセデスが、ついに初勝利を挙げるだろうか。

ジョージ・ラッセルがF1初優勝【順位結果】2022年F1第21戦ブラジルGP決勝

 2022年F1第21戦ブラジルGPの決勝が行われ、メルセデスのジョージ・ラッセルがF1初優勝を飾った。2位にはチームメイトのルイス・ハミルトンが続き、メルセデスが今季初優勝と2020年エミリア・ロマーニャGP以来のワン・ツーフィニッシュを飾っている。3位にはカルロス・サインツ(フェラーリ)が続き、角田裕毅(アルファタウリ)は17位完走を果たしている。