10月21日、WRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』の競技初日デイ1のSS1~8が行われ、セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が首位に。総合2番手にカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)がつけ、TOYOTA GAZOO Racing WRT勢がワン・ツー体制を築いた。日本人WRCドライバー勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合8番手につけている。そんなラリー初日の戦いを終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●クレイグ・ブリーン(#42 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合7番手
「浮き沈みの激しい1日だった。午前中は本当に苦戦したが、午後ははるかによくなった。マシンについては、多くの作業をしなければならないことは分かっている。フロントに手こずっている。このようなラリーでは、それが多くの時間を失う原因になってしまうんだ」(SS8後)
●ガス・グリーンスミス(#44 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合10番手
「すごくいいステージだったと感じたが、それでも17秒を失った。どこでそうなったか分からないよ。感触は良くなったから、少なくともそのことは喜べる」(SS7後)
●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合9番手
「楽しめたけれど、期待していたタイムではない。それでもいい。僕はただドライブして楽しんでいるし、それが一番重要なことだ。一時は少しタイヤをオーバーヒートさせてしまったと思うけれど、残りの時間ではよいステージにすることができたと感じている。もっと速くなるための鍵を見つける必要があるだろう」(SS7後)
●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合11番手
「とてもいいステージだと感じたから、正直なところ(9番手タイムに)少し驚いている。そんなところだ。僕たちは進み続けるよ」(SS7後)
※いずれもSS走行後のインタビューより
■ヒョンデ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合3番手
「まあまあの1日だった。午前中はよいリズムに乗ることができたし、スピードもあった。しかし、残念ながら午後はライバルたちが少し速くなったようで、僕たちはつねにタイムをロスしていた。2日を残すところで12秒の差がついているが、まだあらゆる可能性がある」
「個人的にはもう少しハードにプッシュできたと思うけれど、いくつかのコーナーではフィーリングが欠けていたので、限界がどこにあるのか正確には分からなかった。この点に取り組まなければならない。土曜日は、今日とは異なる地形のステージになる。僕たちがよく知っているところだから、さらに改善できるはずだ」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合4番手
「今朝の最初の2ステージでは、ハイブリッドのトラブルがあった。どうにかして次のふたつのステージをやり遂げることができたが、リエゾンで壊れたオルタネーターベルトを交換しなければならなかった。午後も似たようなハイブリッドの問題があったから、チームは原因を見つける必要があるね」
「全体的に、ターマックで期待していたフィーリングを掴むのに苦労していた。ラリーの前から難しいだろうとは分かっていた。ティエリー(・ヌービル)とダニ(・ソルド)には合っているようだけれど、僕にとっては厳しい。明日はあるべき形でマシンが機能するようにして、ティエリーに近づいておきたい。少なくともそれが目標だ」
●ダニ・ソルド(#6 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合5番手
「今日は苛立っている。優勝を目指してプッシュするつもりでここに来たからだ。残念ながらコンディションと状況から、そうすることができないでいる。SS7でパンクした時は気づいていた。何か音が聞こえたからね。小さなコーナーの泥の中に石があったのだと思う。僕たちのペースノートには何も書いていなかったが、他のクルーも同じトラブルに遭ったことは知っている」
「それからはタイヤがリムから外れないように落ち着いて走ったが、さらにタイムを失うことになった。今日はもっとよい状態を期待していたが、まだあと2日間ある。さらにプッシュしていく必要があるね。天気がよいことを願っているよ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合6番手
「自分たちにとっては、全体的にベストな1日ではなかった。今朝は難しいミックスコンディションで、ステージを通してグリップレベルが変化し、スタートは悪くなかったが、全体をうまくまとめきれず、少し躊躇してしまったところもあった」
「午後はさらに苦戦し、フィーリングが良いところもあったけれど、SS7でパンクをしてタイムをさらに失ってしまった。今晩はクルマにいくつか調整を施し、明日に向けてフィーリングを向上させたいと思う」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合2番手
「今日の自分たちの戦いには満足している。午前中は新しくてハイスピードなステージが2本あり、そこではいいタイムを出すことができた。しかし、一番長いステージはグリップの変化が大きくトリッキーで、少しタイムをロスしてしまった」
「午後はもう少し安定していて、ハードタイヤを装着して走った時のフィーリングも良かった。首位争いに加わることができてうれしいけど、後方の選手たちとのタイム差は少ないので、明日もできる限り速く走り続け、どのような展開になるのか様子を見たいと思う」
●セバスチャン・オジエ(#1 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合首位
「良い1日だったし、GRヤリス・ラリー1のドライビングを楽しむことができた。今日はインカットして走るステージが非常に多かったため、7番手の出走順からトップに立てるとは思ってもいなかったよ。しかし、フィーリングは良かったし、路面のコンディションはやや難しくつねに変化していたが、ほぼ攻めきることができた」
「首位に立つことができて、なおかつトヨタの2台がトップ2につけているのはうれしいことだ。今日はチームにとって素晴らしい1日になった。ただし、後ろとのタイム差はそれほど大きくないので、明日も攻め続けなければならないだろう」