2022年F1第22戦アブダビGP決勝レースで優勝〜5位のドライバーが日曜日を振り返った。優勝〜5位のドライバーはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、カルロス・サインツ(フェラーリ)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)だ。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
決勝=5位
記憶に残るようなレースになった可能性もあったが、実際には今日の僕たちは、正しい行動よりも間違った行動の方が多かった。今週末はペースがなく、できる限りの努力はしたけれど、シーズンで一番タフなレースのひとつになってしまった。
僕のレースがこういう展開になったのが残念だ。強力なスタートをして、カルロスと戦っていたのに、最初のピットストップで時間がかかってしまい、さらに5秒のタイムペナルティが出たことで、実質的に僕のレースは終わってしまった。
今回のレースで僕たちは現実に引き戻された。ブラジルはマシンとの相性が良かったために好調だったけれど、今日は、とっくに分かっていたはずのことを改めて思い知らされた。冬の間に大規模な改良を成し遂げる必要があるということをね。
ブラックリーとブリックスワースのチームメンバー全員が全力を注いで努力してくれているし、僕たちは正しい方向に向かっている。来年はもっと強いマシンを作り上げることができると信じているよ。
■カルロス・サインツ(スクーデリア・フェラーリ)
決勝=4位
堅実なレースだった。スタートはクリーンではなかったが、ターン6でメルセデスをうまくオーバーテイクすることができた。でも残念ながらルイスの後ろでタイムをロスし、タイヤも傷めてしまい、その後は2回ストップ戦略を成功させることに集中することになった。
強力なパフォーマンスを発揮し、素晴らしいチームワークによって、シャルルがドライバーズ選手権で2位、フェラーリがコンストラクターズ選手権で2位を獲得することができた。まさにそれが今週末の目標だった。
楽なシーズンではなかった。僕は特に前半に苦労したけれど、ペースを取り戻すことができ、後半戦ではマシンの感触がはるかに良くなったんだ。シーズンを終えたばかりだが、すでに冬の作業に気持ちを集中させ、モチベーションを高めている。来年が今から楽しみだ。
とてつもない努力を注ぎ、献身的に作業に当たってくれたチームメンバー全員に感謝したい。熱心に応援してくれたティフォシにももちろん感謝している。さあ、次は2023年だ。フォルツァ、フェラーリ!
■セルジオ・ペレス(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=3位
今日は全力を出し切ることができてよかった。最終的に届かなかったけれど、このスポーツはそういうものであり、勝つこともあれば負けることもある。もちろん、1秒差で選手権2位の座を逃したことは辛い。もっとうまくやれた部分があった。それでも結局のところこのスポーツで一番大事なのは、決して諦めないことだ。今シーズンの僕は、コース上でもそれ以外でも、決して諦めずに取り組んできた。だから満足して家に帰ることができるよ。
今シーズン一番重要なことは、皆が常に全力を尽くし、最終戦でもそういう風に戦ったことだ。チームは最高の一年を過ごした。良い形でシーズンを締めくくることができてよかったよ。いったん体勢を整えて、2023年にもまた素晴らしい一年を目指そう。
(レース後の会見で語り)今日はフェラーリとシャルルが素晴らしいレースをした。タイヤマネジメントをとてもうまくやったんだ。さらに、ファーストスティントでは彼らの方が強かった。僕の方は終盤、タイヤがだめになってしまった。それで戦略上、少し難しくなってしまった。セカンドスティントでマックスの後ろを走っていて、マックスは1回ストップ、僕は2回ストップだったが、僕はこのセカンドスティントを最大限に生かせなかった。必要なだけプッシュすることができなかった。
(「フェルスタッペンに引っかかっていた時に、1回ストップに切り替えることを考えたか」と聞かれ)それについては何度か議論した。でも僕たちはデグラデーションが高いと考えていたんだ。実際はそこまででもなかったんだが、デグが高いと考えていたために、セカンドスティントで必要なだけプッシュしなかった。本当ならあそこで2秒削れたと思う。
最初から2回ストップでいく計画だった。さらに、ファーストスティントを見て、デグが終盤に高くなると考えた。それであまりプッシュしなかった。
(バックマーカーのピエール・ガスリーに引っかかったことについて聞かれ)あそこで少しロスをした。1秒かそれ以上だと思う。明らかにブルーフラッグの状況だったが、彼はバトル中で、ポジションを手放すのが難しかった。彼が(アレクサンダー・アルボンに)仕掛けようとしている時に僕が追いついたんだと思う。僕としては、彼が譲ってくれると思った。幸いぎりぎりでブレーキングしたけれど、そうでなければ接触していただろう。通常ならピエールにペナルティが出たのは間違いない。でもこれは最終戦だからね。
今は何も議論せずに、家に帰りたい。時にはこういうこともあるのだし、これ以上言いたいことは特にない。
■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
決勝=2位
いいレースだった。ライバルを倒せるだけの純粋なペースがなかったので、重要な瞬間に彼らにプレッシャーをかけるようにして、それがうまくいった。完璧な形でレースを実行できたよ。
浮き沈みの大きいシーズンだった。でも昨年までの位置を考えれば、大きなステップを踏み出せたと思うので、この進歩に満足していいだろう。
ファクトリーのメンバー、サーキットの現場に来ているメンバー全員に、ハードワークに取り組み、献身的に仕事に当たってくれたことを感謝したい。
コンストラクターズ選手権2位獲得には大きな意味がある。ここで立ち止まるつもりはない。来年はタイトルを獲得するという目標に向けて、冬の間、努力を続け、できる限りプッシュし続けていく必要がある。
(レース後の会見で語り)今日は計画をまさに完璧に実行することができた。レッドブルほどのペースはなかったから、最初からチェコをプッシュして、違うことをやるように仕向けることを目指していた。それを完璧に成功させたんだ。さらに、タイヤマネジメントをとてもうまくやり、1回ストップを機能させた。それによって2位を手にすることができたんだ。
(元々1回ストップの予定だったのか、ペレスとは反対のことをやろうとしたのかと聞かれ)元々1回ストップでいく予定だった。そして、相手には2回ストップで走らせようとして、それに成功したんだ。
■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=優勝
再び優勝できたことは素晴らしいし、1シーズンで合計15勝を挙げることができたなんて信じられない。良いレースだった。1回ストップ戦略は僕にはとてもうまく機能した。今日はタイヤマネジメントに集中するレースだった。
チームとして、(ランキング2位をルクレールと争っていた)チェコ(セルジオ・ペレス)をシャルルの前に出すために、できることはすべてやり、戦略も分けて戦ったが、今日はうまくいかなかった。
今年はチームとして多くの成果を挙げた。そのことを誇りに思えるし、来年に向けて大きなモチベーションになる。
信じられないようなシーズンだった。アブダビの現場に来ているメンバー、ファクトリーで働くメンバー全員に感謝したい。F1は献身を必要とするスポーツだ。オラクル・レッドブル・レーシングの全員が献身的に取り組んできたことは明らかだ。
今はこの後の休みを楽しみにしている。皆が良い冬を過ごし、家族や友人たちと一緒にゆっくりできることを願っている。
(レース後の会見で、「ペースを落として後ろのルクレールを抑えつけて、ペレスに追いつかせ、オーバーテイクのチャンスを与えるという指示はなされなかったか」と聞かれ)なかったよ。それはかなり難しい判断だ。ブロックすることはできるかもしれないが、それはフェアなレースと言えるだろうか? そうやってシーズンを終えるのは、最高の締めくくりではないと思う。
チェコは追いつきつつあったし、オーバーテイクのチャンスはありそうだった。でも、(周回遅れの)ピエール(・ガスリー)とアレックス(・アルボン)への対応で、かなり時間を失った。それは残念だったね。ミディタムタイヤのデグはかなり高かったから、後から考えれば、(ハードタイヤでの)ミドルスティントでもっとプッシュすればよかったかもしれない。でも、後から言うのは簡単だ。その時点では、タイヤを慎重に労わる必要があると思っていた。最高の週末だったけれど、そういうときでも何かしら学ぶことはあるものだ。