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 10月6日、WRC世界ラリー選手権に参戦しているヒョンデ・モータースポーツ(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)は、同チームとオリバー・ソルベルグとの間で来季の契約を結ばないことを確認した。これにより21歳のソルベルグは、ヒョンデの2023年ラインアップから外れることとなった。

 ヒョンデの育成プログラム出身ドライバーであるソルベルグは今シーズン、チームメイトのダニ・ソルドと3台目の『ヒョンデi20 Nラリー1』をシェアするかたちでシリーズのトップカテゴリーに参戦。8月に行われた第9戦イープル・ラリー・ベルギーではキャリアベストとなる総合4位フィニッシュを果たした。

 その一方、計9戦の出場でトップ6フィニッシュが3回と安定感に欠いた。この結果はアクシデントによるものも含まれるが、彼は車両トラブルに見舞われることも多く、持ち前のスピードが影を潜めることも少なくなかった。

 直近のイベントである第11戦ラリー・ニュージーランドもそのひとつであり、ソルベルグはエンジンのミスファイアによってタイムを失った。それでも、彼は総合5位でフィニッシュを果たしている。なお、次戦ラリー・スペインに続き最終戦ラリージャパンにもソルドが出場がすることが決定したため、ソルベルグにとってはWRCニュージーランドがヒョンデ・ワークスチームでの最後のラリーとなっている。

 ヒョンデは声明で、ソルベルグと契約を更新しなかったことについて、次のように述べている。

「ヒョンデ・モータースポーツとオリバー・ソルベルグは、両者の契約が2022年末に自然消滅する際に更新されないことを発表した。チームにとって困難なシーズンを経て、別れの決断が下された」

「WRCラリー1カテゴリーでデビューしたソルベルグは、イープル・ラリー・ベルギーで4位というベストリザルトを記録した。また最近では、チームでの最後のラリー1イベントとなったラリー・ニュージーランドで総合5位を獲得した」

「この励みになるパフォーマンスは、若いドライバーにとって学びの多いシーズンで、彼がチームの一員として積極的かつ勤勉に働いてきた結果である」

「ヒョンデ・モータースポーツは2023年シーズンに向けて、より一貫したパフォーマンスを実現するために、経験豊富なトリオ・クルーを起用する意向を示している。今後、チームは完全なラインアップを決定し、後日アナウンスする予定だ」

オリバー・ソルベルグ駆るヒョンデi20 Nラリー1
オリバー・ソルベルグ駆るヒョンデi20 Nラリー1

 なお、ソルベルグは2022年シーズンいっぱいまでチームの一員として在籍し、ラリージャパンのプレイベント・レクレーションと一部の活動に参加する予定となっている。

「もちろん、この状況にはがっかりしているが、チームの決断と、3台のマシンと経験豊富なドライバーだけでドライバーラインアップを固めるという新しい計画を尊重しなければならない」と語ったソルベルグ。

「このプロセスにおいて、彼らが僕にオープンであることはとてもいいことだった。計画が変更された以上、彼らにとっては簡単な決断ではなかったと思う」

「WRCで初めての機会を与えてくれたことに感謝している。今シーズンは学ぶことの多いシーズンとなることは分かっていたし、僕のキャリアの次のステージで貴重な経験となったことは間違いない」

「残りのシーズンもチームのために尽力し、アルゼナウの皆やラリーでサポートしてくれたすべての人に感謝の気持ちを伝えたいと思う。このチャプターは良い関係で締めくくられるだろう。僕はつねに彼らの幸せを願っている」