11月13日(日)、WRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』の競技最終日、デイ4のSS15~19が行われ、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合優勝を飾った。日本人WRCドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は初のWRC母国戦で3位表彰台を獲得している。12年ぶりの“復活”開催となったラリージャパン、4日間にわたるラリーを戦ったドライバーたちのコメントが各チームから発表されている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●クレイグ・ブリーン(#42 フォード・プーマ・ラリー1)/総合24位
「信じられないくらいトリッキーだった。この週末も厳しい戦いが続いてしまって、サポートしてくれた人々には本当に申し訳なく思う。皆のおかげでもっといい結果を残せるはずだったが、現実は思ったとおりにいかなかった」
●ガス・グリーンスミス(#44 フォード・プーマ・ラリー1)/総合6位
「ずっとスクリーンが完全に曇ってしまっていて何も見えなかった。でもベストは尽くしたよ」
※ともにSS19後インタビューより
■ヒョンデ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合優勝
「この勝利は特別なものに感じるよ! 決して簡単な週末ではなかったし、簡単なシーズンでもなかったが、この結果で終えることができるのは素晴らしいことだし、パフォーマンスが発揮されたことが示されている」
「ウエザークルーの素晴らしい仕事に感謝しているよ。タイトル争いが終わっているのは分かっていたが、目標はここ日本に来て優勝することだった。そして僕たちはワン・ツー・フィニッシュを達成したんだ」
「チャレンジングなシーズンだった。僕たちの状況は好転したけれど、やるべき仕事はまだたくさん残されている。このような結果はチーム全体にとって特別な後押しになる。どの領域を改善する必要があるかは分かっている。僕はこのチームを信じ続けているし、プッシュし続けてもいる。来シーズンはまた違った挑戦になる。モンテカルロまで2カ月もないから、そのための準備をしなければならない」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/総合2位
「表彰台でシーズンを終えるのはいいものだ。最後は信じられないくらいトリッキーなコンディションだったし、全体的に厳しいラリーだった。過去数回のターマックでは、僕たちは本来いるべきポジションにたどりつくためのスピードに欠けていた。それでも今週末にできる限りの結果を出すことができたので、やり残したことはほとんどない」
「僕たちはもう一度チャンピオンシップタイトルを獲得するために、ヒョンデ・モータースポーツに来た。タイトル獲得を達成するのに十分な力はなかったけれど、素晴らしい経験になった。また、たくさんの人たちと出会ったし、なかには一生の友人と呼べる人たちもいるから、毎年が価値あるものだった」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合5位
「もちろん、今日起きたことはとても残念だ。個人的にはタフなシーズンを送ってきたので、今回のチャンスにすべてを賭けていた。今日はいいスタートを切り、走りのリズムも良く、とてもうまくいっていた。しかし、2本目のステージで僅かにラインが膨らみ、タイヤを傷めてしまったんだ」
「小さなミスで大きな代償を払うことになったが、それがラリーというゲームの特徴だ。日本のステージは本当に運転が忙しいので、ミスが起こりやすんだ。それによって優勝争いから脱落し、雨が降ったことで残っていたタイヤもマッチしなくなってしまった」
「しかし、貴元がホームイベントで表彰台に上れたことは本当にうれしく思う。彼は一年を通して頑張ってきたので、それに相応しい結果を得たと言えるだろう」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合12位
「予想どおり、タフで難しいラリーだった。今回は思うようにいかなかったが、時にはこういうこともある。それでも、ラリーを最後まで走りきり、今後に繋がることを学ぶことができた」
「今日もまたテスト目的で走り、ドライコンディションのステージでタイヤのバランスを一定に保ってテストをしたいと思っていたので、いい機会となり、いくつかセットアップを試した。その結果、前向きな一歩を踏み出すことができ、ドライビングにプラスとなることも発見できたので、少なくとも今後の方向性は見えてきたと思う」
「全体的にはとても良いシーズンだったので、とても満足しているし、チームと支えてくれた人々全員に感謝している」
●セバスチャン・オジエ(#1 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合4位
「今日は雨が降ることが分かっていたし、ラリーの最後を飾るには難しい状況だった。今朝のステージはドライコンディションとウエットコンディションの両方があり、タイヤ選択が難しかったので妥協することにしたが、今日も1日を通して自分たちが最速だったので、選択は正しかったと思う」
「今回もパフォーマンスとスピードを示すことができたし、ヴァンサン(・ランデ)との初仕事も完璧だった。もちろん、それに見合う結果を残すことができたらさらに良かったが、今週末はまたしても不運に見舞われてしまった」
「貴元が地元で表彰台に上がったことを皆が喜んでいますし、日本でこれほど多くのサポートを受けられるのは素晴らしいことだ」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/総合3位
「チームの皆、そしてステージや沿道で応援してくれたすべての方々に感謝したいです。チームメイトにたくさんのトラブルが起こって残念に思います。言葉が出ません。天気はとてもトリッキーでしたが、この順位で終えることができて
よかったです」
※SS19後インタビューより