TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから今季のWRC世界ラリー選手権にフル参戦している勝田貴元。彼はまもなく開幕する第12戦『ラリー・スペイン』に向けて、ターマック(舗装路)での自信を深めておりトリッキーな展開を終わらせようとしている。
ラリー・スペインは10月21日から23日にかけて、同国北東部のリゾート地サロウを中心に開催される。ピュア・ターマックラリーとして、昨年に続き2年連続開催となる同イベントに勝田はこれまで計4回出場しているが、このうちの2回はラリー2(旧R5)車両での参戦だった。
トヨタ・ヤリスWRCで挑んだ2021年大会は、オープニングステージでガードレールに激突し、サスペンションに大きなダメージを負ってデイリタイアという苦汁をなめる結果となった。しかし、今季はここまでのターマック2戦(クロアチアとイープル)でいずれも6位以内のリザルトを残しており、タラゴナの丘陵地帯を舞台とする今戦についても期待が懸かる。
「ターマックでのラリー1マシンの走らせ方が、より深く理解できるようになりました」とWRC公式サイト『WRC.com』に語った勝田。
「イープル(・ラリー・ベルギー/第9戦)以前は、まだ充分に快適ではありませんでした。しかし、そのラリーで多くのことを学ぶことができたので、スペインではもう少しハードにプッシュできるようにしたいと思っています」
「今週はタフな戦いになることは理解しています。他のドライバーの方が(僕よりも)少しステージを知っているためペースは上がるでしょう。その中で自分に何ができるかを考えます」
「アスファルトのラリーは楽しみです。もちろん、そのあとのラリージャパンもそうです」
勝田は2019年に開催されたセントラルラリー愛知/岐阜に当時のコドライバー、ダン・バリットとともに参戦し、後続車に約4分の差をつけて優勝した。2010年以来、初めて開催されるラリージャパンはこれと同じ地域が舞台となるが、29歳の彼は今季のWRCシーズンフィナーレ・イベントはまた違ったものになると考えている。
「ご想像のとおり、日本で開催されるラリーに行くことはとても興味深いことです」
「(ラリージャパンのステージは)スペインや他の場所とは道が大きく異なると思いますが、このラリーに向けてできる限りプッシュしていきたいと思っています」