レッドブル&HRC密着:チームプレーで最前列を確保「前戦から学び、あるべきところに戻ってきた」とフェルスタッペン

 2022年の最終戦アブダビGPで、マックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得し、チームメイトのセルジオ・ペレスが2番手を獲得した。レッドブルの2台がフロントロウを独占するのは、2018年の第19戦メキシコGP以来4年ぶりのこと。ホンダがレッドブルにパワーユニットを供給するようになってから初めての快挙だった。

 この快挙を可能にしたのは、キャリア20回目のポールポジションを獲得したフェルスタッペンのチームプレーだった。

ペレス予選2番手「マックスとのチームワークがうまくいった」選手権2位獲得に向けて大きな一歩:レッドブル/F1第22戦

 2022年F1アブダビGPの土曜予選で、レッドブルのセルジオ・ペレスは2番手を獲得した。予選Q3最初のランを終えた段階で、ペレスは3番手。最後のランで、チームメイトのマックス・フェルスタッペンのトウを得たこともあり、ペレスは2番手に上がった。ドライバーズランキング2位を同点で争っているシャルル・ルクレール(フェラーリ)は3番手だった。

レッドブル&HRC密着:ブラジルでの一件で声明を発表も、ドライバーへの質問は集中。ペレスは原因とされた噂を否定

 最終戦アブダビGP開幕前日の木曜日に、多くのメディアから注目を集めていたのは、レッドブルだった。理由はもちろん、前戦ブラジルGPでマックス・フェルスタッペンがチームオーダーを無視し、ドライバーズ選手権で2位争いをしているチームメイトのセルジオ・ペレスにポシジョンを譲らなかった一件が、その後も尾を引いているからだ。

 そのため、レッドブルはアブダビGP前に声明を出した(『レッドブルF1、フェルスタッペンの指示無視について声明「チームがミスを犯した。マックスの説明を受け入れる(https://www.as-web.jp/f1/883915)』参照」)。

ペレス5番手「ロングランは好調だが、予選に向けて改善が必要」レッドブル/F1第22戦金曜

 2022年F1アブダビGPの金曜、レッドブルのセルジオ・ペレスはフリー走行1=4番手/2=5番手だった。

■セルジオ・ペレス(オラクル・レッドブル・レーシング)
フリー走行1=4番手(1分26秒967:ソフトタイヤ/23周)/2=5番手(1分25秒852:ソフトタイヤ/26周)

ペレスも知らない、フェルスタッペンのチームオーダー無視の理由。F1モナコGPでの故意のクラッシュ説は否定

 レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、F1ブラジルGP決勝で、チームオーダーに逆らい、チームメイトのセルジオ・ペレスにポジションを返さなかった理由は、「過去に起きたことに関係がある」と述べるのみで、具体的なことを明かそうとしない。一部メディアは、今年のF1モナコGP予選でのペレスのクラッシュが関係していると推測。フェルスタッペンはペレスが故意にクラッシュして自分の予選を邪魔したと考えていて、協力する気になれなかったという説だが、ペレスはそのクラッシュは単なるミスだったと述べている。

レッドブルF1、フェルスタッペンの指示無視について声明「チームがミスを犯した。マックスの説明を受け入れる」

 レッドブル・レーシングは、F1ブラジルGP決勝終盤にマックス・フェルスタッペンがチームの指示に従わず、ランキング2位争いをしているチームメイト、セルジオ・ペレスにポジションを返さなかった件について、声明を発表した。レッドブルは、レースの前にフェルスタッペンに対して順位入れ替えについて相談していなかったチームのミスであると説明、フェルスタッペンが指示に従わなかった理由にも納得したという。また、この一件でチームメンバーに対してインターネット上で嫌がらせのコメントが殺到していることについて、チームは強く非難した。

議論の内容は公にせずも「有意義な時間だった」とホーナー。最終戦でのペレスへのサポートを明言/レース後インタビュー

 2022年F1第21戦ブラジルGPのレース終盤、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがセルジオ・ペレスに対して順位を戻さずフィニッシュしたことが話題になった。フェルスタッペンは「過去に起きたこと」を理由に順位を戻さなかったというが、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、憤るペレスに無線ですぐさま謝罪を行った。

 ホーナーはレース後、今回の件について話し合いを行い、すでに最終戦に向けて集中していると明かした。そして、ペレスがドライバーズ選手権で2位を獲得するために、フェルスタッペンもチームもサポートを行うつもりだと語った。

ペレス、順位が戻らなかったことに驚きと失望「献身的にやってきたのにこんな仕打ちを受けるとは」/レース後インタビュー

 2022年F1第21戦ブラジルGPの決勝レースが行われ、レッドブルのセルジオ・ペレスは7位でレースを終えた。ペレスはレース終盤、チームからの指示でマックス・フェルスタッペンにポジションを譲ったが、フェルスタッペンがその順位を戻さずレースを終えたことに怒りをあらわにした。

 フェルスタッペンは順位を戻さなかったことについて「過去に起きたこと」が理由だったと述べたが、ペレスは「心当たりはない」と語る。だがフェルスタッペンと同様にペレスも、チーム内で全てを話し合い、「チームとして前に進むことができる」と前向きな姿勢を見せた。

2022年F1第21戦ブラジルGP決勝トップ10ドライバーコメント(1)

 2022年F1第21戦ブラジルGPの決勝レースで6位~10位に入賞したドライバーたちが日曜日を振り返った。6位~10位のドライバーはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、エステバン・オコン(アルピーヌ)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、ランス・ストロール(アストンマーティン)だ。

レッドブル&HRC密着:順位を戻さなかったフェルスタッペン「今度は協力する」と約束。代表は憤るペレスに謝罪

 F1第21戦ブラジルGP土曜日のスプリントに続いて、日曜日の決勝レースでもメルセデスに完敗したレッドブル。3番手からスタートしたマックス・フェルスタッペンはルイス・ハミルトン(メルセデス)との接触によって6位、チームメイトのセルジオ・ペレスは7位に終わった。今シーズン、レッドブルが表彰台を逃したのは開幕戦バーレーンGP以来だった。

 しかし、このレースで多くの人々の注目を集めたのは、レッドブルが敗れたことよりも、レース終盤にかわされたふたりのドライバーとチームとの無線内容となった。