【いざ、ラリージャパン2022】注目の参戦ドライバー紹介/Vol.3『勝田貴元』

 いよいよ日本に帰ってくる、ラリージャパン。WRC世界ラリー選手権『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』が、11月10~13日にシーズン最終戦として愛知県と岐阜県を舞台に開催される。北海道での開催以来、実に12年ぶりのカムバックとなる日本での世界選手権を楽しみ尽くすべく、ここではエントリーリストに名を連ねる有力参戦ドライバーや、今季より導入の最高峰“ラリー1”クラスの最新ハイブリッド車両の成り立ちや個性を紹介する。その第3回は、地元名古屋の名門ラリーショップを生家としながら、まずはレーシングカート、そしてミドルフォーミュラで頭角を現したのち、TOYOTA GAZOO Racingのスカラシップに挑戦すると、瞬く間に世界選手権まで駆け上がった日本期待のWRCドライバー【勝田貴元】にスポットを当てる。

 国内ラリー界で“勝田”と聞けば、瞬間的にLUCK(ラック)を思い浮かべるほど。勝田貴元は祖父で創業者でもある照夫氏、そして父で現役ラリーストの範彦氏(全日本ラリー9冠)というサラブレッド一家の3代目として生まれた。そんな家業を横目で眺めつつ、自身は幼い頃から自転車競技のBMXに熱中していたという。

トヨタのセバスチャン・オジエ、2023年もパートタイムでのWRC参戦を継続か

 TOYOTA GAZOO Racing WRTに所属している“8冠王者”のセバスチャン・オジエは、WRC世界ラリー選手権における2023年のプログラムについて、パートタイムで出場している今季と近いかたちになると語った。

 2021年限りでWRCフルタイムドライバーを引退したオジエ。38歳のフランス人ラリードライバーは今シーズン、ル・マン24時間レースを含むWEC世界耐久選手権のシーズン前半戦に参戦した。

母国凱旋のトヨタ、12年ぶり開催のWRCラリージャパンで優勝目指す「最高の結果を出したい」

 TOYOTA GAZOO Racing WRTは、11月10~13日に開催されるWRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(トヨタGRヤリス・ラリー1)、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)の3台体制で参戦し、トヨタにとって母国ラウンドとなるイベントでの優勝を狙う。

 WRCの日本ラウンドはかつて、2004年から2010年にかけて北海道で6回行われ、今回は12年ぶりの開催となる。しかし、戦いの舞台は北海道から中部地方の愛知県および岐阜県へと移り、競技が実施されるステージの路面はグラベル(未舗装路)からターマック(舗装路)に変わるなど、まったく新しいラリーとして行われる。

【いざ、ラリージャパン2022】注目の参戦ドライバー紹介/Vol.2『エルフィン・エバンス』

 いよいよ日本に帰ってくる、ラリージャパン。WRC世界ラリー選手権『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』が、11月10~13日にシーズン最終戦として愛知県と岐阜県を舞台に開催される。北海道での開催以来、実に12年ぶりのカムバックとなる日本での世界選手権を楽しみ尽くすべく、ここではエントリーリストに名を連ねる有力参戦ドライバーや、今季より導入の最高峰“ラリー1”クラスの最新ハイブリッド車両の成り立ちや個性を紹介する。その第2回は、フォードでの活躍を経てTOYOTA GAZOO Racing WRTに加入し、先代ヤリス時代には2年連続でタイトルを争った【エルフィン・エバンス】にスポットを当てる。

 前回のクレイグ・ブリーン同様に、1996年の国内ラリー選手権チャンピオンであり、WRCの元ファクトリー契約ドライバーを父に持つエバンスだが、熱心にキャリアを後押しされたアイルランド出身ドライバーとは異なり、イギリス北部ウェールズ出身の彼が本格的なキャリアを開始したのは2006年、免許を取得した17歳からだった。

ラリージャパンは攻めていく。勝田貴元、自身初のWRC母国戦は「最初からプッシュしていきたい」

 先週末、スペインで開催されたWRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』で完走を果たした勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、ラリー後のオンライン取材会において、次戦の『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』では序盤からスピードを求めていきたいと述べた。

 全13戦で争われる2022年シーズンの終盤戦、2年連続でピュア・ターマック(舗装路)ラリーとして行われたラリー・スペインで、日本人WRCドライバーの勝田は総合7位入賞を果たした。

犯人は金属片? 勝田貴元ほか3選手の“タイヤを破壊”した道路脇に潜む魔物/WRCスペイン

 10月21日から23日にかけて、スペイン北東部のサロウを中心にWRC世界ラリー選手権第12戦ラリー・スペインが開催され、日本人WRCドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合7位入賞。同イベント5度目の出場で初完走を果たした。そんな勝田がラリー後のオンライン取材会に登場し、ラリージャパン前最後のラウンドとなった今戦を振りかえった。

 勝田は今季3戦目のピュア・ターマック(舗装路)ラリーを、次戦のジャパンに向けて「ターマックのフィーリングを得るという意味で非常に重要」な一戦と位置づけて臨み、序盤は苦戦しタイムを失いながらもラリー後半にはペースを改善。終盤には優勝を争うクルーたちと大差ないレベルまで自身のパフォーマンスに押し上げるに至った。

トヨタ、オジエの今季初優勝で決めた2年連続3冠。ラトバラ代表「成功の要因は3つ」/WRCスペイン

 10月23日、WRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』のデイ3が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が優勝。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合3位、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合6位でフィニッシュし、チームは2年連続でマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。

 ラリー・スペインの最終日は、サービスパークが置かれたサロウの西側エリアが戦いの舞台に。2本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行かたちで争われた。そのオープニングステージとなったSS16は、日が昇る前の朝7時のスタートとなった。

このまま終わればトヨタがWチャンピオン獲得。オジエ、WRCスペインでのリードを拡大し最終日へ

 10月22日、WRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』の競技2日目が、スペイン北東部のサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位の座を守った。チームメイトのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合3番手、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合6番手につけている。

 ラリー・スペインのデイ2は、サービスパークの北~北東エリアで3本のステージを各2回走り、1日の最後にサロウの海岸近くでショートステージを1本走行する、全7ステージ合計118.75kmが予定されていた。しかし、午前中最後のSS11が、ガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1)のアクシデントによってキャンセルとなったことから、実際には計6ステージで争われることとなった。

トヨタ、WRCスペイン初日をオジエとロバンペラの1-2で終える「明日も同じように戦いたい」

 10月21日、WRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』の競技初日デイ1が、スペイン北東部のサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合2番手、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合6番手につけた。

 2022年シーズン3戦目のターマック(舗装路)イベントである『ラリー・スペイン』は、バルセロナの西側に広がるコスタ・ドラダ(黄金海岸)のビーチリゾート、サロウのサービスパークを中心に行われる。

WRCスペインに挑む勝田貴元、ターマックに自信を深める「イープルで学ぶことができた」

 TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから今季のWRC世界ラリー選手権にフル参戦している勝田貴元。彼はまもなく開幕する第12戦『ラリー・スペイン』に向けて、ターマック(舗装路)での自信を深めておりトリッキーな展開を終わらせようとしている。

 ラリー・スペインは10月21日から23日にかけて、同国北東部のリゾート地サロウを中心に開催される。ピュア・ターマックラリーとして、昨年に続き2年連続開催となる同イベントに勝田はこれまで計4回出場しているが、このうちの2回はラリー2(旧R5)車両での参戦だった。