“エンジン直撃”の衝撃シーンをニック・キャシディに聞く「フェラーリの安全性に感謝」/DTM

 2015年から2020年まで日本を拠点にしてスーパーGTとスーパーフォーミュラで活躍したニック・キャシディ。

 その後ヨーロッパへ活動の拠点を移し、今季はエンビジョン・レーシングからフォーミュラE、レッドブル・アルファタウリ・AFコルセのフェラーリ488 GT3 EvoでDTMドイツ・ツーリングカー選手権、そして同じくAFコルセのフェラーリでWEC世界耐久選手権と、1シーズンに3つのシリーズを掛け持ち、非常に多忙な時間を過ごした。

■2勝したDTMで「チャンピオンになってみたい」

最終戦も大荒れのサバイバル。シェルドン・ファン・デル・リンデが初タイトルへ逃げ切る/DTMホッケンハイム

 10月7〜9日、ドイツのホッケンハイムでDTMドイツ・ツーリングカー選手権の2022年最終戦となる第8ラウンドが行われ、大きなアクシデントによる赤旗中断のあった土曜日のレース1ではルーカス・アウアー(メルセデスAMG・チーム・ウィンワード/メルセデスAMG GT3)が、日曜日のレース2ではマルコ・ウィットマン(ワーケンホルスト・モータースポーツ/BMW M4 GT3)がそれぞれ勝利を飾った。

 タイトル争いでは、このラウンドにランキング首位で臨んだシェルドン・ファン・デル・リンデ(シューベルト・モータースポーツ/BMW M4 GT3)が2レースとも表彰台に登壇し、悲願の初チャンピオンに輝いた。

■シューマッハーとプライニングを引き金とした戦慄の大クラッシュ

キャシディ、レッドブルの地元で2勝目飾る。プライニングはうれしい母国優勝/DTM第7ラウンド

 9月24~25日、DTMドイツ・ツーリングカー選手権の第7ラウンドがオーストリアのレッドブルリンクで行われ、ニック・キャシディ(アルファタウリ・AFコルセ/フェラーリ488 GT3エボ)がレース1/第13戦で2022年シーズン2勝目をマーク。日曜のレース2/第14戦ではトーマス・プライニング(KUSチーム・ベルンハルト/ポルシェ911 GT3 R)が母国ウインを達成した。

 全8ラウンドで争われているシーズンの終盤戦。スパ・フランコルシャンで行われた第6ラウンドから1週間のインターバルを置いて開催された今ラウンドでは、前戦スパで今季初優勝を飾ったキャシディが2戦連続優勝を果たした。

1秒以内に20台超。DTM初優勝を遂げたニック・キャシディが語るスーパーGTとの「ハードさ」の違い

 長年参戦していたスーパーGTと全日本スーパーフォーミュラ選手権を2020年シーズンをもって“卒業”し、欧州へと拠点を移したニック・キャシディ。2020-21シーズン以降はフォーミュラE世界選手権をメインに参戦し、今季はDTMドイツ・ツーリングカー選手権にもレッドブル・アルファタウリカラーをまとうAFコルセのフェラーリ488 GT3 Evoでフル参戦を開始した。

 そのキャシディが、9月11日に行われた2022年第6ラウンド、スパ・フランコルシャン戦のレース2でDTM初優勝を遂げた。

スパでのDTM第6ラウンドはデニス・オルセンとニック・キャシディがそれぞれ初優勝を飾る

 DTMドイツ・ツーリングカー選手権第6ラウンドはベルギーのスパ・フランコルシャンで9月10日に第11戦/レース1、9月11日に第12戦/レース2の決勝レースが行われ、レース1はデニス・オルセン(SSRパフォーマンス/ポルシェ911 GT3 R)がポールポジションから初優勝。レース2はニック・キャシディ(レッドブル・アルファタウリ・AFコルセ/フェラーリ488 GT3)がこちらも初優勝を飾った。