「これじゃ走りきれない!」ギヤを失ったフェラーリ、“即席の対処法”で劇的なタイトル獲得/WECバーレーン

 WEC第6戦バーレーン8時間レースにおけるLMGTEプロクラスのタイトル争いは、劇的な幕切れが待っていた。レース終盤の2時間に入るまでトップを快走していたAFコルセ51号車フェラーリ488 GTE Evoがギヤボックスのトラブルに見舞われ、クラス最後尾まで順位を下げながらもタイトルを目指して力走したのだ。

 ドライバーのジェームス・カラドは「クルマが息絶えるまで、走り続ける覚悟があった」とレース後に激闘を振り返り、彼らがマシンを何とかゴールへと運んだ裏側について明かした。

■「突然、車内に爆弾が落ちたような音がした」

トヨタ7号車優勝、2位8号車が戴冠。平川亮は参戦初年度にチャンピオンに輝く【WEC第6戦バーレーン決勝レポート】

 11月12日、WEC世界耐久選手権の2022年シーズン最終戦となる第6戦『バーレーン8時間レース』が、バーレーンのバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催された。すべてのクラスでタイトルが決定するこの一戦では、トヨタGAZOO Racingの7号車GR010ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス)が今季2勝目を挙げた。

 2位に入ったトヨタのもう1台、8号車GR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)が、ハイパーカークラスのドライバーズタイトルを獲得。平川は最高峰クラスへの参戦初年度で、ル・マン24時間レース優勝とシリーズ制覇を成し遂げることとなった。

 このワン・ツー・フィニッシュにより、トヨタはハイパーカーのマニュファクチャラーズタイトルも決めている。トヨタにとっては、4年連続でのダブルタイトル獲得となった。

盛況の陰で居場所と“優秀なプロ”を失うジェントルマン。2023年は「100%、WECから離れる」

 WEC世界耐久選手権のLMP2プロ/アマクラスに参戦するジェントルマンドライバー、フランソワ・ペロードは、2022年限りでWECから撤退し、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズへと活躍の場を移すことを明言した。

 LMGTEアマクラスで3度チャンピオンに輝き、今季LMP2へと復帰したペロードはこれまでWECとELMSに参戦していたが、来季からELMSへと集中するという。これは、WECのLMP2プロ/アマクラスが廃止されるとの予想に基づき、先回りした決断だ。

小泉洋史とケイ・コッツォリーノがル・マン・カップのポルティマオ戦でクラス優勝を飾る

 10月16日、ポルトガル南部のポルティマオ近郊に位置するアルガルベ国際サーキットで開催されたミシュラン・ル・マン・カップにおいて、AFコルセの51号車フェラーリ488 GT3でGT3クラスに参戦した小泉洋史/ケイ・コッツォリーノ組が、クラス優勝を果たした。

“エンジン直撃”の衝撃シーンをニック・キャシディに聞く「フェラーリの安全性に感謝」/DTM

 2015年から2020年まで日本を拠点にしてスーパーGTとスーパーフォーミュラで活躍したニック・キャシディ。

 その後ヨーロッパへ活動の拠点を移し、今季はエンビジョン・レーシングからフォーミュラE、レッドブル・アルファタウリ・AFコルセのフェラーリ488 GT3 EvoでDTMドイツ・ツーリングカー選手権、そして同じくAFコルセのフェラーリでWEC世界耐久選手権と、1シーズンに3つのシリーズを掛け持ち、非常に多忙な時間を過ごした。

■2勝したDTMで「チャンピオンになってみたい」

IGTC第3戦インディアナポリス8時間はクラフト・バンブーのメルセデスAMG GT3が0.8秒差で勝利

 10月8日、IGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ・パワード・バイ・ピレリの一戦となるインディアナポリス8時間レースがアメリカ・インディアナ州のインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われ、クラフト・バンブー・レーシングの77号車メルセデスAMG GT3(ダニエル・モラド/ダニエル・ジュンカデラ/ラフェエル・マルチェッロ)が、AFコルセの71号車フェラーリ488 GT3 Evoを抑え、優勝を飾った。

 77号車のマルチェッロは、終盤に繰り広げられた71号車との接近戦を制し、フェラーリを駆るアントニオ・フォコに対して0.8秒の差でフィニッシュラインに逃げ切った。これによりメルセデスAMGは、最終戦を前にIGTCのマニュファクチャラーズタイトルを決めている。

ワン・ツーのフェラーリに歯が立たなかったポルシェ「彼らは速すぎ」とクリステンセン/WEC富士LMGTEプロ

 WEC世界耐久選手権第5戦富士6時間レースのLMGTEプロクラスでワン・ツー・フィニッシュを果たしたフェラーリの後塵を拝す形となったポルシェドライバーのミカエル・クリステンセンは、フェラーリに対して「チャレンジできなかった」とレースを振り返った。

 クリステンセンとケビン・エストーレは、ポルシェGTチームの92号車ポルシェ911 RSR-19をドライブ。予選ではクラス最速タイムをマークするも、決勝ではフェラーリの先行を許し、優勝したAFコルセ51号車フェラーリ488 GTE Evoから31秒差のクラス3位でフィニッシュしている。