プロトン・コンペティション、ポルシェ963のカスタマーとしてWEC&IMSAへの同時参戦を計画。問題は“納期”

 チームオーナーのクリスチャン・リードによれば、プロトン・コンペティションは2023年、新型LMDh車両の『ポルシェ963』でWEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の同時並行プログラムを計画しており、現在複数のシナリオが用意されているという。

フェラーリからランボルギーニへの移行に“空白の一年”。アイアン・リンクス、ポルシェでのWEC参戦を検討?

 ランボルギーニとパートナーシップを結び、2024年からWEC世界耐久選手権およびIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で公式オペレーティングチームとしてランボルギーニLMDh車両を走らせることになったイタリアのアイアン・リンクス。

 彼らはGT3プログラムにおいても2023年からランボルギーニのウラカンGT3 EVO2へと車両を切り替えることを明らかにしているが、ここで問題となるのが2023年のWECプログラムだ。

2023年ル・マン24時間へ招待される6台が決定。木村武史が参加のケッセル・レーシングも

 10月15~16日に最終戦ポルティマオが開催されたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのシーズン終了後、来季2023年のル・マン24時間レースに自動的に招待される6つのチームが確定した。

 ELMS LMP2選手権でランキング1位、2位となったプレマ・レーシングとパニス・レーシングは、それぞれLMP2カテゴリーでのル・マン出場が保証されることになった。

プレマが今季4勝目、ハプスブルク&デレトラズ戴冠。GTEでは女性トリオが初優勝/ELMS最終戦

 10月16日、ポルトガルのアルガルベ・サーキットで2022年ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ最終戦が行われ、プレマ・レーシングの9号車オレカ07・ギブソンが4時間の決勝レースを制し、ファン-マヌエル・コレアと組んだルイ・デレトラズ、フェルディナンド・ハプスブルクの2名がシリーズチャンピオンに輝いた。

 プレマの勝利は開幕2戦と第4戦に続く今季4度目。この2022年にシリーズ初挑戦のイタリアチームは、全6戦のうち半数以上の4つのレースを制したことになる。

アキュラARX-06、次週IMSA公認テストで“2台目”を追加。ポルシェ963は不参加、セブリングでの36時間テストへ

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権は、10月1日にジョージア州ロード・アトランタで開催される『プチ・ル・マン』10時間レースをもって、2022年シーズンを終了する。このレースをもって、現行トップカテゴリーであるDPiはその歴史に幕を下ろす。

 そして最終戦のレースウイーク明けには、LMDh車両がトップカテゴリーにデビューする2023年に向け、シリーズは早くも動き出すことになる。10月3〜5日、最終戦の舞台と同じロード・アトランタにて、IMSA公認テストが開催され、ここでアキュラ、キャデラック、BMWの新型LMDhマシンが走行を予定しているのだ。

 最終戦のレースウイークに入り、これらのテストを含めたLMDhマニュファクチャラーの最新動向が見えてきたので、以下にまとめてお伝えする。

■プロトンが両シリーズでポルシェ963のカスタマーに?

“押されて戻って失格処分”が取り消しに。アイアン・リンクス、勝訴によりELMS第3戦のクラス優勝確定

 7月にイタリアのモンツァで行われたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ第3戦でGTEクラスのトップチェッカーを受けていたアイアン・リンクスが、決勝後の失格処分に対する抗議に勝訴し、2カ月半の時を経てGTEクラスの優勝を確定させた。