タイトル決定後の最終戦はシボレーに降格裁定。トヨタのサンテロが繰り上げ勝利/STC2000最終戦

 アルゼンチンの首都ブエノスアイレスから北に約320kmのエントレリオス州、アウトドローモ・コンセプシオン・デル・ウルグアイで争われた同国を代表するツーリングカー選手権、新生TC2000(旧スーパーTC2000)の最終第12戦は、早朝からの雨で伏兵が躍動したファイナルで、昨季王者シボレーYPFチームのアグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)が最終ラップの大逆転劇で勝利を収めたかに見えた。

 しかしコミッショナーは「競合に対する危険な動き」としてトップチェッカーの追い抜きを断じ、1ポジション降格のペナルティを課したため、代わって2位フィニッシュを果たしたTOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアのジュリアン・サンテロ(トヨタ・カローラSTC2000)が勝利を手にしている。

本格デビュー3戦目の『トヨタ・カローラGRS TCR』がレース1で連勝劇/TCRサウスアメリカ最終戦

 創設2年目を迎えた南半球のリージョン選手権、TCRサウスアメリカ・シリーズの最終戦が10月8~9日にアルゼンチンのサン・フアンで開催され、前戦ブエノスアイレスで実戦わずか2戦目ながらポール・トゥ・ウインでのシリーズ初優勝を飾った新型『トヨタ・カローラGRS TCR』が、引き続き“実力どおりの直球勝負”となるレース1を制覇し、連勝を記録した。

 新型TCRマシン開発を託された18歳の新鋭ホルヘ・バリオは、続くレース2でも肉弾戦を演じてペナルティ裁定を受けつつも3位に喰い込み、この南米発のモデルに高い戦闘力が秘められていることを示した。

ウルティアやロッシの強力助っ人を退け、ルノー陣営が完勝/STC2000第10戦ブエノスアイレス200km

 例年は世界各国から国際派ドライバーを招いてシリーズレギュラーとタッグを組む、おなじみの耐久戦として実施されてきた新生TC2000(旧スーパーTC2000)の第10戦『ブエノスアイレス200km』が、今季も10月1~2日の週末に開催された。

 今回はWTCR世界ツーリングカー・カップ経験者のサンティアゴ・ウルティアを招聘したシボレーYPFチームや、TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニア不動のエースとして活躍し、現在は隣国ブラジルで成功を収めるマティアス・ロッシを呼び戻したトヨタ陣営に対し、ルノー・フルーエンスGTを走らせるアクシオン・エナジー・スポーツSTC2000の2019年王者リオネル・ペーニャ/アントニーノ・ガルシア組が、土曜スプリントと日曜ファイナル双方で勝利を挙げ、週末完全制覇を成し遂げた。

土曜スプリントはサンテロ、日曜決勝はバリオと、TGRAのトヨタ・カローラが完勝/STC2000第9戦

 南米大陸で“技術的最高峰カテゴリー”を自負するハイテクFFツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)の第9戦が9月11~12日の週末に開催され、TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアのエース、ジュリアン・サンテロ(トヨタ・カローラSTC2000)が土曜のスプリント戦を制覇。続く日曜ファイナルでも、その僚友を務める18歳の新鋭ホルヘ・バリオ(トヨタ・カローラSTC2000)が大逆転でのシリーズ2勝目を飾り、トヨタ陣営が週末“クリーンスイープ”を達成している。