ラリージャパンは攻めていく。勝田貴元、自身初のWRC母国戦は「最初からプッシュしていきたい」

 先週末、スペインで開催されたWRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』で完走を果たした勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、ラリー後のオンライン取材会において、次戦の『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』では序盤からスピードを求めていきたいと述べた。

 全13戦で争われる2022年シーズンの終盤戦、2年連続でピュア・ターマック(舗装路)ラリーとして行われたラリー・スペインで、日本人WRCドライバーの勝田は総合7位入賞を果たした。

舞台はWRC日本ラウンドへ。ラリージャパン2022公式マンガ『勝田貴元物語』後編が無料公開

 10月26日、ラリージャパン事務局は、WRC世界ラリー選手権のトップカテゴリーに参戦している日本人ラリードライバー、勝田貴元を題材にした描き下ろしマンガ『勝田貴元物語』の<後編>を公開した。すでに公開されている<前編>と合わせて無料で読むことができる。

 TOYOTA GAZOO Racing WRT(TGR WRT)のサテライトチームであるTGRネクストジェネレーションから、世界最高峰のラリーシリーズであるWRCのトップカテゴリーにフル参戦している勝田。彼は2021年のサファリ・ラリー・ケニアで総合2位表彰台を獲得し、今季も同ラウンドで総合3位となり2年連続でポディウムに立つなど目覚ましい活躍を遂げている。

WRC引退のネイグルに感謝するブリーン「彼は僕にとって、兄弟のような存在だった」

 Mスポーツ・フォードWRTのレギュラードライバーであるクレイグ・ブリーンは、先のラリー・スペインをもってWRC世界ラリー選手権のコドライバーを引退したポール・ネイグルとの10年にわたる思い出に感謝している。

 ネイグルは、10月21~23日に開催された今季第12戦スペインの閉幕と同時に、WRCでのキャリアにピリオドを打った。このアイルランド人はラリー・スペインで102回目の出走をマーク。日曜朝のパンクでタイムを失った後、ブリーンとともにフォード・プーマ・ラリー1で総合9位フィニッシュを果たした。

犯人は金属片? 勝田貴元ほか3選手の“タイヤを破壊”した道路脇に潜む魔物/WRCスペイン

 10月21日から23日にかけて、スペイン北東部のサロウを中心にWRC世界ラリー選手権第12戦ラリー・スペインが開催され、日本人WRCドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合7位入賞。同イベント5度目の出場で初完走を果たした。そんな勝田がラリー後のオンライン取材会に登場し、ラリージャパン前最後のラウンドとなった今戦を振りかえった。

 勝田は今季3戦目のピュア・ターマック(舗装路)ラリーを、次戦のジャパンに向けて「ターマックのフィーリングを得るという意味で非常に重要」な一戦と位置づけて臨み、序盤は苦戦しタイムを失いながらもラリー後半にはペースを改善。終盤には優勝を争うクルーたちと大差ないレベルまで自身のパフォーマンスに押し上げるに至った。

ラリージャパンを映画館の大画面で体感できるライブビューイング、全国5都市で開催決定

 10月25日、ライブ・ビューイング・ジャパンは、来月11月10~13日に開催されるWRC世界ラリー選手権最終戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』のライブビューイングを、全国5都市の映画館で実施すると発表した。

 このライブビューイングは、12年ぶりのWRC日本ラウンドとして、愛知県と岐阜県で開催されるラリージャパン2022の生中継を映画館の大画面で楽しむことができるもの。中継映像は、年間を通じてWRCの放送を行っているJ SPORTSが提供する。

勝田貴元、序盤の遅れで7位も“良い流れ”を得て日本へ「実りある週末になった」/WRCスペイン

 10月21日から23日にかけて、スペイン北東部のサロウを中心にWRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』が行われた。TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから2022年シーズンのWRCにフル参戦している勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、ラリージャパン直前の同イベントを総合7位で走破した。

 このラリー・スペインと、シーズン最終戦の日本ラウンドはともにターマック(舗装路)ラリーである。両イベントでステージのキャラクターは異なるが、勝田にとっては来月の母国ラリーに向けて、舗装路でのクルマの動きを確認できる一戦でもあった。

トヨタ、オジエの今季初優勝で決めた2年連続3冠。ラトバラ代表「成功の要因は3つ」/WRCスペイン

 10月23日、WRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』のデイ3が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が優勝。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合3位、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合6位でフィニッシュし、チームは2年連続でマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。

 ラリー・スペインの最終日は、サービスパークが置かれたサロウの西側エリアが戦いの舞台に。2本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行かたちで争われた。そのオープニングステージとなったSS16は、日が昇る前の朝7時のスタートとなった。

オジエ「重要なのはチーム全員でタイトルを勝ちとったこと」/WRC第12戦スペイン デイ3後コメント

 10月23日、WRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』の競技最終日デイ3が行われ、競技初日から首位を守ってきたTOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が今季初優勝を飾った。この結果、トヨタの2022年WRCマニュファクチャラーズタイトル獲得が決まっている。そんな今季第12戦の戦いを終えた各陣営からドライバーコメントが発表された。

■Mスポーツ・フォードWRT

初のWRC併催戦は、地元出身の王者を撃破したヨアン・ボナートが初優勝を達成/ERC最終戦

 10月20~22日に開催されたスペイン・カタルーニャ地方の名物イベント『ラリーRACC・カタルーニャ-コスタ・ドラダ』で、WRC世界ラリー選手権とのジョイントで最終戦を実施した2022年ERCヨーロッパ・ラリー選手権は、すでに今季初タイトルを獲得したエフレン・ヤレーナ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)との一騎打ちを制し、フランス出身のヨアン・ボナート(シトロエンC3ラリー2)が欧州選手権での初優勝を達成。今季出走わずか4戦で3度目のポディムとなったボナートが、地元凱旋の新チャンピオンを撃破してみせた。

 前戦第7戦バウム・チェコ・ラリー・ズリンに向け、タイトル候補のひとりがエントリーを見合わせた結果、有効6戦のポイント制度も味方し、序盤からシリーズを牽引してきたヤレーナの新チャンピオン獲得が決まった。その2022年シーズン最終の第8戦は、長らくのブレイクを経たフィナーレをWRCの名物ターマック・イベントとの併催で実施する運びとなった。

豊田章男社長「王者に相応しい走りを日本のファンに見てもらいたい」2年連続WRC3冠達成後コメント全文

 10月23日、WRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』の競技最終日が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が今季初優勝を達成した。また、同チームはこのスペインでマニュファクチャラー選手権連覇を確定させ、ドライバー選手権、コドライバー選手権と合わせて“トリプルクラウン”を達成。この結果を受けて、トヨタ自動車社長兼TGRチームオーナーである豊田章男氏が喜びのコメントを発表している。