F1 Topic:マグヌッセンの初ポールを支えた経験豊富なエンジニア。かつての戦友とハースでタッグ

 F1第21戦ブラジルGP予選Q3の1回目のアタックを終えた直後に、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がコースアウトして赤旗が出されたため、ピットレーンへ向かっていたケビン・マグヌッセン(ハース)は無線で、自分のポジションを確認した。すると、レースエンジニアから「君が暫定ポールポジションだよ」という信じられない答えが返ってきた。

「冗談だろ?」とつぶやくマグヌッセンに、「冗談じゃないよ。このまま予選が終わったら、今日は君がみんなに夕食をおごらなきゃならないな」と返事を送ったのが、現在マグヌッセンを担当しているマーク・スレードだった。

【F1第21戦木曜会見】スプリントは「安全に走る傾向になる」とフェルスタッペン。来季に向け改善策の話し合いに前向き

 今季ここまで20戦を戦ってきて、新レギュレーションについて、ドライバーたちはどう思っているのだろう。

Q:今シーズンも終盤となり、あなた方はほぼすべてのサーキットを今季のマシンで走りました。その経験を基に、新レギュレーションについての考えを聞かせてください。
マックス・フェルスタッペン:間違いなく、レース自体はよくなった。でもコースによっては、相変わらずオーバーテイクは難しい。それが規約変更の主な目標だったんだけどね。もちろん、改善できることは常にある。クルマの乗り心地はとても硬くて、今でも跳ねてしまう。でも全体的には、かなりいいルール変更だと思う。

2022年F1第21戦ブラジルGP予選トップ10ドライバーコメント(2)

 2022年F1第21戦ブラジルGPの予選が行われ、ポールポジション〜5番手のドライバーが金曜日を振り返った。ポールポジション~5番手に入ったドライバーはケビン・マグヌッセン(ハース)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、ランド・ノリス(マクラーレン)、カルロス・サインツ(フェラーリ)だ。

2022年F1第21戦ブラジルGP予選トップ10ドライバーコメント(1)

 2022年F1第21戦ブラジルGPの予選が行われ、6〜10番手のドライバーが金曜日を振り返った。6〜10番手のドライバーはエステバン・オコン(アルピーヌ)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)だ。

ハミルトン予選8番手「グリップ不足で最初のラップをうまくまとめられなかった」赤旗でタイム更新の機会失う/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGPの金曜予選で、メルセデスのルイス・ハミルトンは8番手という結果だった。

 チームによると、ハミルトンは、ローダウンフォース寄りのセッティングで走っていたという。Q3最初のフライングラップではグリップを得られずに苦労し、暫定8番手。2ラップ目に自己ベストを更新しつつあったなかで、チームメイトのジョージ・ラッセルがコースオフしたことで赤旗が出たため、ハミルトンはそのラップを走り切れず。その後、雨が激しくなってきたため、8番手で予選を終えることになった。

ラッセル、コースオフも予選3番手「マシンにダメージはないはず。スプリントに向け良い位置を確保できた」/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGPの金曜予選で、メルセデスのジョージ・ラッセルは3番手を獲得した。

 濡れた路面の不安定なコンディションで行われた予選において、ラッセルは、Q3最初のアタックラップで暫定3番手タイムをマークした。しかし2周目のフライングラップで濡れた芝を踏んで、コースオフ。ターン4のグラベルから出られなくなり、そこで予選を終えた。このアクシデントにより予選は赤旗中断となったが、その間に雨が降り始めたため、ラッセルは3番手を維持することができた。

レッドブル&HRC密着:インターのルクレールに付き合わされて9番手も、選手権2位の座を守るチャンスを得たペレス

 F1第21戦ブラジルGPは、土曜日にスプリントが開催される関係で、初日の金曜日に予選が開催された。

 金曜日のインテルラゴスは、予選前に雨が降ったので、路面が濡れた状況で予選がスタートした。Q1とQ2では雨が降らなかったため、路面コンディションはQ1の後半からドライタイヤでのアタックが可能となり、Q2も全車ドライタイヤを装着してアタック合戦が繰り広げられた。

ルクレール落胆。フェラーリのタイヤ戦略失敗でQ3ノータイム「インターを受け入れたが、雨は降ってこなかった」F1第21戦

 2022年F1ブラジルGPの金曜予選で、フェラーリのシャルル・ルクレールは10番手、カルロス・サインツは5番手という結果だった。

 インターミディエイトタイヤとソフトタイヤが使用された予選で、Q3開始時には、まもなく雨が降り出し、コンディションが悪化することが予想されたため、早い段階でタイムを出すことが重要と思われた。10台中、9台がソフトタイヤを履いてピット出口に並ぶなか、フェラーリはルクレール車にインターミディエイトタイヤを履かせて送り出した。

【角田裕毅F1第21戦密着】乾きつつある路面で苦戦。苦手なグリップの低いコンディションでタイヤに熱を入れられず

 角田裕毅とアルファタウリにとって、F1第21戦ブラジルGP初日の天候はあまり得意なコンディションではなかった。そのコンディションとは、濡れた路面から徐々に乾き出してドライタイヤでアタックするという状況だ。

 この日のインテルラゴスは予選直前に雨が降ったために、Q1開始時のコンディションはダンプ(半乾き)だった。そのため、Q1のセッション序盤は全車インターミディエイト(雨用と晴れ用の中間)タイヤでのアタックとなった。昨年はインターミディエイトに苦しんでいたアルファタウリだが、今シーズンはその苦手意識もかなり克服し、似たようなコンディションで行われた第17戦シンガポールGPの予選ではQ3に進出していた。

フェラーリのタイヤミスの影響を受けたペレスは予選9番手「ルクレールはいったい何をしていたのだろう」/F1第21戦

 2022年F1ブラジルGPの金曜、レッドブルのセルジオ・ペレスは、不運が重なり、予選9番手という結果に終わった。

 Q3最初のランで、唯一インターミディエイトタイヤを履いたシャルル・ルクレール(フェラーリ)の後ろを走行することになったペレスは、ルクレールの遅いペースに付き合わされる形になり、最初のラップが1分15秒601に終わる。目の前のルクレールがピットインしたことで、ペレスは次のラップではセクター1で全体の最速タイムを出して上位浮上を目指していたが、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がコースオフしたことで赤旗が出てしまい、アタックを取りやめなければならなかった。さらに赤旗中断中に雨が降ってきたために、その後はタイム更新の望みがなくなり、予選9番手となった。