元F1最高権威者エクレストン「シューマッハーは名前の期待に沿って生きようとしている」他カテゴリーへの転向も勧める

 ミック・シューマッハーが、ハースのシートをニコ・ヒュルケンベルグに奪われる可能性が報じられているなか、F1の元最高権威者であるバーニー・エクレストンは、シューマッハーに対して「F1を忘れて」前に進み、他のカテゴリーで勝つことに集中するようアドバイスしている。

 ハースF1チームのチーム代表であるギュンター・シュタイナーは最近、2023年シーズンにケビン・マグヌッセンと組むことになるドライバーの決定が目前に迫っていると示唆した。チームの選択肢は、シューマッハーを残して3シーズン目を迎えさせるか、もしくはヒュルケンベルグの経験に頼って2023年の成績を改善するかに絞られているようだ。マグヌッセンは、シーズン前半に大クラッシュを2回起こして難しいシーズンを過ごしているシューマッハーはグリッドに残るに値すると考えている。

出場停止の危機にあるガスリー「とても不愉快な状況」ドライバーたちがペナルティポイント制に抗議、FIAは規則見直しへ

 アルファタウリのピエール・ガスリーは、あと2点ペナルティポイントが追加されると、1戦出場停止処分を受ける。しかしFIAは2023年に向けて現在のシステムを見直すことを検討しており、ペナルティポイントを科されるのは、ドライバーが自分や他人を危険にさらした場合のみになるかもしれない。

 ドライバーが何らかの違反を犯した際に科されるF1ペナルティポイントは、12カ月間で12ポイントに達すると、自動的に1戦出場停止になる。ポイントは12カ月維持され、科されてから12カ月たつと消滅していく。

ミック・シューマッハー、F1シート喪失の危機も冷静「ハースがアルファタウリとの戦いに勝つため貢献したい」

 ミック・シューマッハーは、2023年の去就がまだ確定しておらず、大きなプレッシャーにさらされている。しかし彼は、目の前の仕事に対してベストを尽くすことに集中していると、冷静に述べている。

 ハースF1のチームオーナーのジーン・ハースとチーム代表ギュンター・シュタイナーは、2022年最終戦が近づくなかで、いまもケビン・マグヌッセンの来季チームメイトを発表しておらず、シューマッハーがF1での3年目のシーズンに向けて残留できるかどうかが定かではない。

ドルゴヴィッチがアストンマーティンでF1初テスト。アブダビFP1出場に向けてスーパーライセンス取得の要件満たす

 2022年FIA F2チャンピオンで、アストンマーティンF1のリザーブドライバー、フェリペ・ドルゴヴィッチが、アストンマーティンの2021年型マシンでテストを行い、F1マシンでの初走行の機会を得た。ドルゴヴィッチはアブダビGPでのFP1にルーキー枠で走行することが決まっており、今回のテストには、スーパーライセンス取得の条件を満たすという目的があった。

ノリスの体調不良を受け、万一に備えデ・フリースがスタンバイ。マクラーレンでシート合わせ/F1ブラジルGP

 マクラーレンF1チームは、F1第21戦ブラジルGPを前にした木曜、レギュラードライバーのランド・ノリスが体調不良のため、メディア対応などの仕事を行わないことを明らかにした。チームは、ノリスは金曜には走れる状態になると考えているが、念のためメルセデスのリザーブドライバー、ニック・デ・フリースを乗せる準備をしている。

スプリントの実施に肯定的なハースF1代表。決勝とスプリントのそれぞれに予選を行いたいと提案

 ハースF1チームのチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、F1のスプリントがある週末に、2回目の予選セッションを加えてみたいという。

 スプリントが行われる週末の金曜日のスケジュールでは、現在は予選が行われるようになっており、土曜午後のスプリントのグリッド順を決めている。そしてスプリントの結果によって日曜日のグランプリのグリッド順が決定する。

新体制が始動したレッドブル。アルファタウリF1については「財務的観点から売却する必要はない」とマルコ

 レッドブルのモータースポーツコンサルタントであるヘルムート・マルコは、レッドブルの最近の組織再編は同社の変化につながるものの、アルファタウリF1チームを売却する必要はないと述べている。

 先月のレッドブル共同創業者ディートリヒ・マテシッツの死去を受け、包括的な後任体制が整い、3本の柱から成る経営チームが誕生した。フランツ・ワツラウィックはレッドブルの中核となる飲料ビジネスを統括し、アレクサンダー・キルヒマイヤーは最高財務責任者(CFO)を務める。そしてオリバー・ミンツラフが新たにコーポレートプロジェクト担当CEOに就任してF1を担当することになり、マルコは彼の直属となる。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第15回】入賞の可能性を見出すべく戦略を決断。ペース不足に悩むも、ハード回避は正解

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。アメリカ大陸での2戦目は、シーズンのなかでももっとも標高の高い都市で行われるメキシコGPだ。ここでハースはペース不足に悩まされたものの、レースのオペレーションや戦略、ピットストップなどをうまくこなすことができたという。そんなメキシコGPの現場の事情を小松エンジニアが振り返ります。

【F1チーム代表の現場事情:ハース】タイトルスポンサー獲得で将来を安定化。人気沸騰の裏で戦い続けるシュタイナー

 大きな責任を担うF1チーム首脳陣は、さまざまな問題に対処しながら毎レースウイークエンドを過ごしている。チームボスひとりひとりのコメントや行動から、直面している問題や彼のキャラクターを知ることができる。今回は、ハースのチーム代表ギュンター・シュタイナーに注目した。

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 ギュンター・シュタイナーは、今やF1ファンからのカルト的な人気を誇るユニークな存在になっている。いじられる機会が増えつつある彼だが、もちろん、ハースF1代表としてチームの向上のために力を注ぎ、一度たりとも平穏にF1レースウイークエンドを過ごしたことがないのではないかと思うほど、さまざまな問題に対処し、ハードワークに勤しんでいる。

27歳でF1デビューを果たしたデ・フリース「誰もが自分の道を行く。年齢やどうやって辿り着いたのかは重要ではない」

 年齢は気力の問題だと言われている。ニック・デ・フリースにとっては、他人が気にしなければ関係のないことだ。

 F1イタリアGPの週末にアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)が急性虫垂炎を発症したことは、アルボンにとっては苦しみだったが、デ・フリースにとってはチャンスだった。ひとりのドライバーの不運が、デ・フリースに幸運な運命をもたらした。デ・フリースはモンツァでのF1デビューを最大限に活用して入賞を果たし、2023年のアルファタウリのシートを獲得したのだ。