赤旗の波乱も味方にマグヌッセンとハースが初ポールを獲得。フェラーリはタイヤ選択ミスが痛手に【予選レポート/F1第21戦】

 2022年F1第21戦ブラジルGPの予選が行われ、ハースのケビン・マグヌッセンがキャリア初のポールポジションを獲得した。今回のポールポジションは、ハースF1チームにとっても初となる。予選2番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手はジョージ・ラッセル(メルセデス)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)は19番手だった。

 2時間前に終了したFP1は晴天に恵まれたが、その後急速に天候は悪化。弱い降雨が、何度か訪れた。現地時間午後4時からの予選は、気温19.2度、路面温度26.9度、天候曇りというコンディションで始まった。路面はうっすらと濡れており、各車インターミディエイトタイヤで出て行った。フェラーリ陣営は、「10分後に再び雨」と、ふたりのドライバーに告げている。その予報通りなら、降雨までに勝負が決まることになる。

ケビン・マグヌッセン&ハースが初ポールポジション【順位結果】2022年F1第21戦ブラジルGP予選

 2022年F1第21戦ブラジルGPの予選が行われ、ハースのケビン・マグヌッセンが自身初、そしてチームにとっても初となるポールポジションを獲得した。2番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手にはジョージ・ラッセル(メルセデス)が続き、角田裕毅(アルファタウリ)は19番手で予選を終えている。

フェラーリのサインツ、6基目のICEを投入。決勝レースでの5グリッド降格が決定/F1第21戦

 フェラーリのカルロス・サインツは、2022年F1第21戦ブラジルGPにおいて、今シーズン6基目となるICEを投入した。そのため、日曜日の決勝レースで5グリッド降格ペナルティを受けることになる。

 前戦メキシコGPを5位で終えたサインツ。ブラジルGPでは、FP1開始後にICEの投入が明らかになったが、サインツはそのFP1で30周を走り4番手で終えている。サインツは新しいICEに加え、エキゾーストも8基目を投入したが、エキゾーストは年間8基までの使用が許されており、こちらはペナルティの対象外となる。

F1ブラジルGP FP1:ペレスがトップタイムを記録もフェラーリと僅差。フェルスタッペンは回頭性に悩む

 2022年F1第21戦ブラジルGPのフリー走行1回目が行われ、セルジオ・ペレス(レッドブル)がトップタイムをマークした。2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)は19番手だった。

 ブラジルGPは、第4戦エミリア・ロマーニャGP、第11戦オーストリアGPに続いて、今季3回目のスプリントが開催される。初日に予選が行われ、それ以降はマシンがパルクフェルメに入るため、セッティングを煮詰めるのはこのFP1の60分のみとなる。

【タイム結果】F1第21戦ブラジルGPフリー走行1回目

 2022年F1第21戦ブラジルGPのフリー走行1回目が行われ、セルジオ・ペレス(レッドブル)がトップタイムをマークした。2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)は19番手だった。

角田裕毅、首に負担のかかるインテルラゴスで戦う体力は十分「いい週末にできると確信」/F1第21戦プレビュー

 アルファタウリの角田裕毅は、今週末の2022年F1第21戦ブラジルGPに向け、いつも通りに予選Q3進出と入賞を目指し、いい週末にできると確信していると語った。

 前戦メキシコの決勝レースでは13番手からスタートし、順調にポジションを上げていった角田。しかし後方からプッシュしてきたダニエル・リカルド(マクラーレン)との接触によりダメージを負い、リタイアでレースを終えた。

元F1最高権威者エクレストン「シューマッハーは名前の期待に沿って生きようとしている」他カテゴリーへの転向も勧める

 ミック・シューマッハーが、ハースのシートをニコ・ヒュルケンベルグに奪われる可能性が報じられているなか、F1の元最高権威者であるバーニー・エクレストンは、シューマッハーに対して「F1を忘れて」前に進み、他のカテゴリーで勝つことに集中するようアドバイスしている。

 ハースF1チームのチーム代表であるギュンター・シュタイナーは最近、2023年シーズンにケビン・マグヌッセンと組むことになるドライバーの決定が目前に迫っていると示唆した。チームの選択肢は、シューマッハーを残して3シーズン目を迎えさせるか、もしくはヒュルケンベルグの経験に頼って2023年の成績を改善するかに絞られているようだ。マグヌッセンは、シーズン前半に大クラッシュを2回起こして難しいシーズンを過ごしているシューマッハーはグリッドに残るに値すると考えている。

出場停止の危機にあるガスリー「とても不愉快な状況」ドライバーたちがペナルティポイント制に抗議、FIAは規則見直しへ

 アルファタウリのピエール・ガスリーは、あと2点ペナルティポイントが追加されると、1戦出場停止処分を受ける。しかしFIAは2023年に向けて現在のシステムを見直すことを検討しており、ペナルティポイントを科されるのは、ドライバーが自分や他人を危険にさらした場合のみになるかもしれない。

 ドライバーが何らかの違反を犯した際に科されるF1ペナルティポイントは、12カ月間で12ポイントに達すると、自動的に1戦出場停止になる。ポイントは12カ月維持され、科されてから12カ月たつと消滅していく。

ミック・シューマッハー、F1シート喪失の危機も冷静「ハースがアルファタウリとの戦いに勝つため貢献したい」

 ミック・シューマッハーは、2023年の去就がまだ確定しておらず、大きなプレッシャーにさらされている。しかし彼は、目の前の仕事に対してベストを尽くすことに集中していると、冷静に述べている。

 ハースF1のチームオーナーのジーン・ハースとチーム代表ギュンター・シュタイナーは、2022年最終戦が近づくなかで、いまもケビン・マグヌッセンの来季チームメイトを発表しておらず、シューマッハーがF1での3年目のシーズンに向けて残留できるかどうかが定かではない。

ドルゴヴィッチがアストンマーティンでF1初テスト。アブダビFP1出場に向けてスーパーライセンス取得の要件満たす

 2022年FIA F2チャンピオンで、アストンマーティンF1のリザーブドライバー、フェリペ・ドルゴヴィッチが、アストンマーティンの2021年型マシンでテストを行い、F1マシンでの初走行の機会を得た。ドルゴヴィッチはアブダビGPでのFP1にルーキー枠で走行することが決まっており、今回のテストには、スーパーライセンス取得の条件を満たすという目的があった。