FIAがF1規則変更案を発表。ウエット時の視界不良対策で、標準“ホイールアーチ”導入の可能性

 2022年最後のF1コミッション会合が11月18日に開催され、議論された方向性や提案が公表された。そのひとつとして、日本GPなどウエットコンディション時の走行経験から、ドライバーたちが新世代マシンでの雨中の視界悪化を訴えたことを受けて、対策が検討されていることが明かされた。ホイールを覆う標準パーツを導入して水しぶきを抑えるという案について、研究が進められているという。その他にも、パワーユニットペナルティシステムの見直し、タイヤブランケット禁止に向けた研究など、さまざまな提案が行われた。

レッドブルF1コストキャップ違反問題:FIAが早期幕引き狙い、限定されたペナルティでの合意を提案

 FIAはレッドブルF1に対し、2021年のコストキャップ違反に関して『違反容認合意(Accepted Breach Agreement)/ABA』に関する条件を提示したと伝えられている。レッドブルは違反を犯したことを認めてこれを受け入れるか、合意せずにコストキャップ裁定委員会(Cost Cap Adjudication Panel/CCAP)による裁定を求めるか、選択しなければならない。

FIA、“F1日本GPのインシデント”に関し手順上の問題を特定、対策を後日公表へ。批判された事故処理法を改善か

 FIA世界モータースポーツ評議会の2022年3回目の会合がロンドンの王立自動車クラブで開催され、協議内容、決定事項が発表された。そのなかで、「F1日本GPで起きたインシデント」を調査した結果「手順上の問題」が特定されたことが明らかにされた。このインシデントについて詳しく記されていないものの、決勝で事故車回収のための車両が出動するタイミングが危険だったとドライバーたちから批判された一件であると考えられる。

F1グリッド決定ルールが新5段階プロセスに変更。降格者多数での混乱を避けるべく、ペナルティ適用システムを明確化

 FIAはF1の決勝グリッド決定についての2022年競技レギュレーションを変更、グリッド降格ペナルティの適用に新たな方法を用いることを発表した。2022年のベルギーGPとイタリアGPでは多数のドライバーがパワーユニットエレメント交換等によりペナルティを受け、グリッド確定まで時間がかかり、チーム側は自身のグリッドに確信が持てずに混乱した。

 この事態を受けて、FIAはグリッド確定までのプロセスを変更、この規則変更を10月19日に開催された世界モータースポーツ評議会会合で決定した。

レッドブルF1、コストキャップ違反とのFIA発表に失望「規定額を守っていたと信じる」今後の措置を検討へ

 FIAは、財務レギュレーションに基づき、全チームが2021年にコストキャップ違反を犯していないかどうか監査を行った結果、レッドブル・レーシングはコスト制限額を超過していたことが明らかになったと発表した。レッドブルはこれを受け、自分たちの認識では違反はないと主張した。

FIA、レッドブルF1が“軽微な支出超過違反”と発表。処罰の確定は後日。アストンマーティンは手続き上の違反

 FIAは、10月10日、2021年F1財務レギュレーションに関する10チームの監査結果を発表、レッドブル・レーシングとアストンマーティンが違反を犯していたことを明らかにした。両チームに対するペナルティは後日発表される。

 F1シンガポールGPの週末、バジェットキャップ導入初年度の2021年に上限額を超えたチームが2チームあり、それはレッドブルとアストンマーティンとみられるとの報道がなされた。メルセデスとフェラーリは、規則違反を犯したチームには厳罰を科す必要があると主張。レッドブルF1チーム代表クリスチャン・ホーナーは、自分たちは違反を犯していないとして、ライバルたちの発言は名誉棄損であり、法的措置を検討すると発言した。

FIAが2023年の暫定版ドライバー・カテゴライゼーションを発表。50名以上がシルバーからゴールドに格上げへ

 FIA国際自動車連盟は10月7日、2023年1月から有効となる、ドライバー・カテゴライゼーションのレーティング一覧を公開した。このリストでは、レーティング基準の見直しの一貫として、多くのドライバーがシルバーからゴールドへとアップグレードされている。

 177ページにおよぶこのリストは、SROモータースポーツグループが提案し、この夏にFIAが承認した新しいシステムが、来季のスポーツカーレースにおけるランアップとグリッドをどのように形成するかを示すものとなる。

FIA、監査結果の発表を延期、F1コストキャップ違反者の有無は10日に公表へ

 一部チームがF1バジェットキャップ規則に違反したとの報道がなされたことで、FIAの監査結果の発表に注目が集まっている。しかし、FIAは、10月5日に行われる予定だった発表を、10日に延期することを決めた。

 シンガポールGPの週末、バジェットキャップ導入初年度の2021年に上限額を超えたチームが2チームあり、それはレッドブルとアストンマーティンとみられるとの報道がなされた。

2023年カレンダーをフライング発表したFIAに対し、F1側から不満の声

 FIAは9月20日に2023年F1カレンダーを承認したことを発表したが、F1チームはFIAが適切な手順を踏んでいなかったことに不満を持っているといわれる。

 先週FIAが発表した2023年F1暫定カレンダーには、アメリカ/メキシコ/ブラジルの過酷な3連戦が含まれており、これについてはチーム側の同意が必要だった。しかしFIAは従来の手続きを無視したとして、チーム側は不満に思っているという。『The Guardian』は、カレンダーは当初、9月23日に発表される予定だったが、FIAは20日の世界モータースポーツ評議会会合の直後に公表することを一方的に決めたと伝えた。